QNAP TS-219Pのバックアップ、増分が溜まっていつの間にかabortしていた？！

　
■2012/02/07 [バックアップ用の2TB HDDからかすかな異音が？！ 早めの対処が肝心
バックアップ用の2TB HDDからかすかな異音が？！ 早めの対処が肝心]
　
しかし、実際に交換をしようと思い立って、バックアップの状態を
調べてみようとして、私はとんでもないことに気づきました。
　

　
QNAP TS-219Pにsshでターミナルログインしてディスクの状態を調べると、
　
　なんと外付けHDDの 残り容量がほぼゼロ に近い数字に
　
なっています。大雑把にいうと 1.8TB の容量に対して使用中が 1.8TB。
一方のRAID-1で構成されているメインのほうのHDD容量は 1.3TB しか
使用されていません。
　
　RAID-1ミラー(2TB×2) ⇒ 外付けバックアップ(2TB)
　
という構成を作っていたハズなのに、どうしてこんなにも使用容量が
違うのでしょうか。というか、これでちゃんとバックアップが遂行
されていたハズがありません。
　
バックアップのログを調べてみると、やはり 嫌な予感は的中 しました。
　

　
前回3/5のバックアップは完全に 容量不足でabort しています。
バックアップは週1回実施しているのですが、調べてみると
その前の回(2/27)も容量不足でabortしているのが分かりました。
(それより以前のバックアップは正常に完了していたようです)
　
　
【バックアップの教訓】
　
　『　バックアップは、取れていなければ意味がない。
　　そしてバックアップは、大抵ちゃんと取れていない。　』
　
　
個人、法人問わず肝に銘じましょうね・・・。
取れていないバックアップはバックアップとは言いません。
　
どうしてこんなことになってしまったのか、という原因は、
ちょっと調べてみるとすぐ分かりました。
　

　
バックアップのオプションに 「Delete extra files」 という項目があり、
これがデフォルトではチェックが外れています。この項目はコピー元に
無いファイルがバックアップ先に存在する場合には消す、という
オプションで、これがチェックされていないということはつまり、
　
　増分だけをコピーするバックアップ
　
ということになります。バックアップ実行時に過去一度でも存在した
ファイルは、バックアップ先にはずっと存在し続けるということです。
　
データ消失に保険を掛けるという意味ではこのバックアップ方法は確かに
有効なのですが、今回の環境のように、総容量2TBの領域から同じ2TBの
領域にバックアップをするような場合には、こんな設定をしていたら
容量がいくらあっても足りません。現に私の場合には元領域に
　
　VPSサーバのデイリーバックアップ数日ぶん
　
を保持している（数日経った分は消していく）ディレクトリがあるのですが、
このような入れ替わりの激しいディレクトリに上述のような増分バックアップを
行ってしまうと、データ量が際限なく増えて いってしまいます。
今回はまさにこのディレクトリが容量を食い尽くしていました。
　
この「Delete extra files」オプションをONにして改めて実行をしなおした
ところ、見事にコピー元とバックアップ先の使用量が同じになりました。
これで今週からのバックアップはabortすることは無くなるはずです。
　
私がこの外付けディスクの異音を聞いたのは、このバックアップが初めて失敗した
2/27よりずっと前でしたので、今回のバックアップ失敗とHDDの異音には直接的な
関連は無いような気がしますが、それにしても思わぬところで大きなトラブルに
気づくことができました。バックアップが 「ちゃんと取れている」 ことは
定期的に確認するクセをつけないと本当に危ないですね。
　
HDDの交換自体は別途行わなければなりませんが、それはまた別の機会に・・。