「ポッピンQ」スーパープレミアムミーティング(12/3) を観てきました。悩める少年少女に贈る真っ直ぐな物語

2016/12/04


 
この日は川崎チネチッタに「劇場版 艦これ」LIVE ZOUNDを観に行くだけの予定
だったのですが、その帰り道で思わぬツイートを目にしました。
「ポッピンQ」 の本編上映イベント「スーパープレミアムミーティング」、
夜の部の当日販売分チケットがまだある、というではありませんか。

「ポッピンQ」は以前から劇場で何度も予告が流れて気になっていたアニメ映画
の1つ。本公開は 12/23 ですが、なんとこのイベントでは本公開よりも20日も前に
本編全てを上映します。気づいたときには先行申し込みは締め切られていたので
諦めていたのですが、可能性があるとなると気になって仕方がありません。
 
川崎駅から東海道線に乗ると、品川駅はわずかひと駅・・・。
 


 
気づいたら私はT・ジョイPRINCE品川に隣接するコンサート会場、
「品川ステラボール」 にいました。チケットはまだ残っており、
嬉しい誤算でこの最速上映を見る機会を得たのでした。
 

 
お恥ずかしながら、飛び込んでみてから気づいたのですが、
これっていわゆる「映画の先行上映会(挨拶付き)」という類のものではなく、
どちらかというと「本編上映込みの声優イベント」という感じだったのですね。
 
ラジオ公開録音 ~ 本編上映(90分) ~ トークショー ~ ED曲ライブ ~ 挨拶
 
という感じで 全部で3時間 の長丁場。
 
この日は昼の部(12:30~)と夜の部(18:00~)の2回あったのですが、
聞くところによると昼の部はもっと長かったらしいですね(汗
この手のイベントに慣れていないおじさん勢としては
ちょっと場違い感に戸惑いながら楽しんでおりました。
 

さて、お目当ての本編の上映ですが、流石のハイクオリティというか、
キャラがみんな可愛くて楽しめました。もちろん女の子キャラも
可愛いのですが、個人的にはそれ以上に 「ポッピン族」 と呼ばれる
2頭身キャラの可愛さが凄く生き生きして可愛いのです。
 
その中でもダントツで目立つのがリーダー格の 「ポコン」

本編の話の筋はネタばれになりますので書けませんが、
中盤のクライマックスの部分でこれ以上ない 「イイ顔」 しますよ。
皆さんもぜひこのちっちゃくて愛くるしいポッピン族の動くところを
劇場で堪能してみてください。
 


 
ちなみにダンスシーンで圧倒的クオリティの流麗な3DCGが堪能できるのが
ポッピンQの1つの大きなウリではありますが、メインパートはあくまで
2D制作ベースです。ダンスシーンがフル3DCG。(といってもそのほかの
シーンも昨今はみんな部分部分は3D制作が融合していたりするのですが)
 
メインキャラ5人のダンスシーンも3DCGで繰り広げられます。繊細で綺麗な2Dと、
その世界観を全く壊さずにむしろ拡張するかのような3DCGダンスシーンは必見です。

3DCGによるキャラダンスというのは、昨今のアイドルものアニメ等では
大きな見せ場の1つになっていますが、そんな中でも特に目を見張るのは
深夜アニメ系よりもニチアサ系というか女の子向けアニメの界隈だと
いわれることがあります。「ポッピンQ」でも東映の 「プリキュア」
シリーズ で連綿と受け継がれる技術の粋を見ることができます。
 
モーションキャプチャのアクターさんにはなんと実際の 「プリキュアショー」
に登壇されて踊っている方にお願いをしているそうです。女の娘5人もそうですが
ポッピン族の面々の愛くるしい動きもここから生まれているのですね。
 
■15歳女子の成長をダンスで描く『ポッピンQ』宮原監督インタビュー | アニメイトタイムズ
http://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1480660199
宮原:「プリキュアショー」でキグルミを着て踊るアクターさんたちで、全国でも有数の、クオリティが高いと言われているチームです。プリキュアの『DX2』、『DX 3Dシアター』のころからお世話になっています。
(中略)
『ポッピンQ』は、5人でモーションキャプチャーを撮りましたが、伊純たち5人の上手いダンス、下手なダンス、その中間のダンスなどに加えて、ポコン(CV:田上真里奈)たち"ポッピン族"5体のダンスも踊ってもらいました。ポッピン族は二等身なので、踊り方もまた違うんです。人間の感覚で両手を上げると、手が頭にめり込んじゃうから、ちょっと控えめにしたり。その上で、ポコンやダレン(CV:本渡楓)、ルピイ(CV:新井里美)のような男の子タイプは、ガニ股っぽくするなど、かなり細かい踊り分けをしていただきました。アクターさんたちには、声優さんたちと同じくらい、「キャスト」になっていただいています。

 

 
ところで、ストーリーやメッセージみたいなものについて少しだけ
触れておくと、監督の宮原さんをはじめ「特定の年齢層向けにはしていない」
と仰ってはいるものの、やはり素直に 「背伸びしたいローティーン から、
悩めるハイティーン まで」に響く構成になっているな、とは感じました。
 
宮原:『ポッピンQ』は、特定の年齢層に向けて作っていません。小さなお子さんから、伊純たちと同じ15歳くらいの方々、僕なんかと同世代の人たち、「子供と話が通じない」というお父さん・お母さん視点でも見られるものになったかと思います。ストーリーとしては一本にまとめていますが、見る角度を変えると、ド青春ものや、ファンタジーもの、ダンス映画など、いろんな捉え方ができる作品に仕上がったんじゃないかと思いますので、ぜひ注目していただければうれしいです!

まさに特定ではないといいつつ、ここに挙がっている3つの層には確実なフックが
期待できます。小さなお子さんは、ポッピン族の愛くるしさと、なんだか分からない
けどうぉおお!みたいな迫力に呑まれるでしょう。主人公と同じ15歳くらいの少年少女は
同じような悩みに共感し、この映画で勇気を貰うことができるかもしれません。
 
そしてもう1つ、「子供と話が通じないというお父さん・お母さん」というのも
まさにそうで、子供の悩みがいかに大人の目線と違うのか、という色々な気付きを
ここから感じて逆に沢山のことを思い悩む映画になる、かもしれません。
 
そのどれにも当てはまらない、私のような深夜アニメをよく見るおっさん(おい)
みたいな場合、このニチアサ的なというか、少年少女のまっすぐな想い
詰め込んだようなお話に耐性があるかどうかは、かなり人を選ぶ感じはしました。
 
ちなみにこの「ポッピンQ」、映画公開に合わせてコミカライズも登場していますが、
その掲載先が 「ちゃお」「ぷっちぐみ」 ですね。
 
■映画「ポッピンQ」がちゃおとぷっちぐみでコミック化決定! | アニメイトタイムズ
http://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1470979091
 
15歳の悩みに共感するのが難易度高い、というようなお話もさておき、
ほかにも、悪者が「わるもの~っ」っという感じで登場したりするところとか、
「世界を救う」みたいなお話とか、「小難しいオトナ」として辻褄を一所懸命
考えようとすると何か「うわああ!」となってしまうかもしれません。
 
公開されている予告や特報の映像にもにじみ出ている箇所がありますので
これらの言葉を受け止められるかどうか、ちょっと試してみてください。

「大人は勝手やね」
「15歳、私たちは前に進めずにいた」
「君たちに世界を救ってほしい」

「ほんの少し素直になる
 それだけで未来は変わる。」

 
朝夕にやっているアニメを真っ直ぐに見て、素直に受け止めて感動できる人
であれば、この「ポッピンQ」もきっと真っ直ぐに楽しむことができると思います。
 
でも、もしあなたが15歳の気持ちにがっちりシンクロできなかったとしても、
見所は探せばいくらでもあります。ポッピン族の可愛さも然り、可愛い衣装を
纏った少女たちのダンスも然り。主人公の伊純をはじめとするキャラクター
たちの魅力的な表情の変化然り。本当にキャラクターが魅力的なアニメですよね。
キャラクター原案の黒星紅白さんといえば個人的には 「ズヴィズダー」 の人。
「キノの旅」「シゴフミ」もそうですね。
 

 
深夜アニメ的なものがバラエティと混沌を極める2016年に、「ポッピンQ」は
プリキュアやアイカツ!のようなTVシリーズのヒットの延長ではなく初出の作品で
 
これ以上ない真っ直ぐな、(恋愛ではない)思春期物語
 
をぶつけてきます。劇場公開日は12/23(祝)。
この冬休みの鑑賞ラインナップにぜひ加えてみてください。

このイベントでは最後の最後に、ほんの1分ほどの映像が流れました。
映像が流れ終わって、そのままイベントはお開き。
 
「えーーーっ??!」「なに?! どういうこと!!!??」
 
会場は驚嘆の声に包まれました・・・。
 
この映像は・・・12/23の封切時には流れるのでしょうか?
確かめるためにも、もう一度劇場に行かなければなりません。
イベントに参加した皆様も、このことは決して「他言無用」ですぞ。


2016/12/04 [updated : 2016/12/04 10:03]


この記事を書いたのは・・・。
CK@デジモノに埋もれる日々 @ckom
ブログ「デジモノに埋もれる日々」「アニメレーダー」「コミックダッシュ!」管理人。デジモノ、アニメ、ゲーム等の雑多な情報をツイートします。




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ckom 2016/12/05
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