Twonky Serverのプレイリスト仕様と格闘! ネットワークオーディオ刷新 Pioneer XC-HM82-S
2016/07/19
以前からずっとモヤモヤしていたものを解消するために、
久々に物欲パワーを解放してきました。
Pioneer XC-HM82-S、「ネットワークCDレシーバー」という
説明書きが付いていますが、要するにDLNAネットワーク音楽プレイヤー
であり、アンプとCDドライブが付いている、というシロモノです。
ヨドバシで 40,180円 でした。
私は以前から、自分で大量に保存したMP3ファイルのライブラリを、
BiBio wGate というネットワーク音楽プレイヤーを使って再生していました。
■2004/12/01 [「BiBio wGate」で快適音楽サーバ成るか? wGate使用レポート
「BiBio wGate」で快適音楽サーバ成るか? wGate使用レポート]
■BiBio wGate のエントリ一覧 | デジモノに埋もれる日々
2004年でしたか・・・。何もかもが懐かしい。
ずっとこだわっていたのはワケがあって、この BiBio wGate は、
NASのフォルダ構造を直読み してファイル名順に再生する
という仕組みになっています。(m3uプレイリストも一応対応)
これが案外、他の機種ではできないようなのです。
巷のネットワーク音楽プレイヤーが気になるたびに取扱説明書.pdfを
くまなく読んでみていたりするのですが、どれもこれも、
「サーバはDLNAでおながいします」
「AirPlayでよろ」
みたいに、NAS側に何かしらのサーバソフトを待機させるものが
ほとんどでした。しかし、私もDLNAには何度も挑戦してきたのですが、
いつもなぜか指定した順序どおりの再生ができないとか、
なぜか認識しないファイルが出るとか、そういう微妙に
思い通りにいかない点が多くて、ずっと敬遠していました。
そして昔の韓国産MP3プレイヤーのごとく
「ファイル名順で確実に再生するじゃん?」
という竹を割ったような BiBio wGate の仕様が大好きで、
ずっと愛用をしていたのです。しかし、その BiBio wGate のほうも、
最近はファイル名やタグ内の文字コードの問題なのか何なのか、
フォルダ内に存在するファイルのうち半分がスキップされるとか、
何やら怪しい挙動をすることが増えてきており、
「さすがに12年もすれば限界か・・・!」
と考えを改めざるを得ない状況になりました。
で、DLNAにおもねる(?)のであれば機種はまぁ選り取りなワケですが、
そうはいってもDLNAでちゃんと自分の思い通りの順序で再生ができるのかどうか
個人的にはとても不信感がありました。そこで、万が一ダメなときには
前面のUSB端子にUSBメモリを挿して
それをリモコンが使える据え置きMP3プレイヤーだと思えばいいじゃん、
という保険を考えることで納得しようとしました。
今なぜ2014年発売のXC-HM82なんですか? という疑問に対する答えは、
「USBメモリを挿したときの認識率に定評があるのがPioneerだそうだから」
という答えになり(ネットの評判を調べただけの曖昧な感想です)、
さらにいうと純粋なネットワークオーディオ Pioneer N-50A を買いに行ったら
ヨドバシの店頭に無かったから代わりに目に付いた XC-HM82 を拾ってきた、
という、いきあたりばったりな展開でここまで来た次第なのです。
すみません、前置きが長くなりましたが、要するに新製品でもなく
そんなに特徴のある商品でも思い入れのある商品でもない感じですので、
そこはさらっと行きたいと思っております。
上が BiBio wGate、下が今回購入した XC-HM82-S。
大きさが2まわりから3まわり 違います。このサイズには正直びっくりしました。
CDプレイヤーを内蔵していることもあるのですが、それ以上に「重い」です。
オーディオの文脈でいうところの「重厚なほうが振動ノイズが出ない」という
鉄則に従っている故のような気がします。こうしたオーディオオーディオした
ものを買うのは久々ですので忘れかけた何かを思い出しますね。
加えて言うと、私、これをネットワーク音楽プレイヤーだと思って買って、
それは今あるアンプ+スピーカーに繋げて音を出そうと思っていたのですが、
この XC-HM82-S には LINE-OUT が無い!!
という事実に 「ぽかーん」 となりました・・、そうか、これ自体アンプなのか。
LINE-OUTがなく、LINE-INが2つあり、スピーカー端子が付いています。
アンプとしてはLINE-OUTが無いことには何の矛盾もないのかもしれませんが、
スピーカーは当然1セットだけに集約したいわけで、両方のアンプを別々に
運用するわけにもいきません。
今使っているアンプ ONKYO A-905TX のほうもLINE-OUTは無くて、
どうしたものかと思っていたのですが、A-905TXのほうには「TAPE OUT」
という カセットテープ録音用(!) の端子があり、
これが実質LINE-OUTとして使えましたので、
A-905TX → XC-HM82-S → スピーカー
という繋ぎ方をすることで事なきを得ました。
さて、ここからが本丸です。
DLNAは信用していないとはいえ、いきなりUSBメモリに全曲コピーして云々、
というのも芸がありません。DLNAで何とかなればそれに越したことは
ありませんので頑張ってみることにします。ちなみにNASサーバ側には
Q-NAP TS220 + Twonky Server を載せています。
ネットワーク設定はDHCPにおまかせで、DLNAのサーバは普通に認識
されました。HDDレコーダが大量に認識されるのが逆にウザいのでは
ありますが・・・(当然音楽プレイヤーにとっては無用のリストです)
一応 Twonky Server の中をフォルダごとに手繰って、MP3ファイルを選んで
再生してみると、これはこのとおり、ちゃんと再生されました。
まずは第一段階はクリアです。ちなみに アートワーク で出ているのは
リッピング時にMP3内に埋め込みされたデータですね。
(最近はリッピングにはMusicBeeを使っています)
しかし、1曲1曲再生するならともかく、連続で再生しようとすると、
やはりその順序が問題になってきます。
これ(上の図)・・・ちょっとわかりにくいのですが、
「ガールズ&パンツァー劇場版サウンドトラック」が2枚組みディスクで、
そこから私が自分で実際の劇場版の再生順にしたがってファイル名の先頭ナンバを
01_ ... 02_ ... みたいに付け替えて置いているフォルダです。
ところが、DLNAを経由して出てきたのは、全然違う順番でした。
正確にいうと、
MP3に埋め込まれた「トラック番号」順に
ちゃんと並び替えてあげたから!
ということのようなのです。・・・で、
何が起こったのかというと、「意図した再生順でない」ことに加えて、
「ディスク1とディスク2を混ぜこぜ にしてトラック番号でソートした」
リストが出てきたというのが上の図です。
溜息しか出ません。これだからDLNAは・・いま目の前にあるファイル名順
のファイルをどうして自分流に並び替えたものだけ出そうとするのか・・・。
ちなみに XC-HM82-S の側で「Sort」というボタンを押すと、
ネットワーク再生のときでもDLNAサーバ側で提供する再生順の選択肢が
複数あればそれをトグルで変更してくれるようでしたが、今回切り替わった
のは上記の「トラック順」と、もう1つは「MP3タグ内タイトルの文字列順」
でした・・・微妙に役に立たない ('A`)
ファイル名順という概念は世の中で市民権を全く得られないのでしょうか。
余談ですが、私はiPod等で採用されている「アーティスト」「アルバム」
といった分類がとても嫌いです。世の皆さまはあれを使ってアルバムの
曲順どおりに聴いているのでしょうか。あるいはアーティストで絞って
そのあと全曲シャッフルとか大雑把な指定で聴いているのでしょうか。
私はとにかく自分が気に入った曲だけに絞って、それも自分の好きな順に
再生できないと我慢ならないタイプで、アルバムCDを購入したら、
とりあえず数日はアルバム曲順に聴いて、そのあと、
「よし、この曲はアリ!この曲はナシ!」
と選別が入って、気に入った曲だけのリストに絞込み、さらに気に入った順に
並べたものを聴くようにしています。「アルバムの制作者の意図」みたいな
ものもあるのでしょうが、私が買った曲はあくまで私が喜ぶために使うのであって、
私が気に入っていない曲は再生リストに混ぜない、というのが私のやり方でした。
iPodでも自分で作ったプレイリスト以外は一切使っていません。
話が逸れましたが、今まではそれを「ファイル名順」を使って
ファイル名を好き勝手に付け替えることで達成していました。
Twonky ServerのDLNAではそれができないようです。
しかし、m3uプレイリスト を作れば同じようなことは達成できるはずです。
Twonky Server がm3uプレイリストファイルに対応している、という話は以前から
知っていたのですが、何度かチャレンジしてみたとき、いずれも全く認識して
くれなかったので愛想を付かしていたという過去がありました。
しかし今回はあきらめずにくらいついてみます。
今回も作ってみたm3uファイルのほとんどは認識してくれませんでしたが、
ごく一部だけ認識したファイルがあることが判明しました。それを元に
どういう仕様だと認識してくれるのかを一所懸命調べてみた結果、
単純に以下の 2つの条件 さえ満たせば認識する、ということが判明しました。
1. m3uファイル内のMP3パスは「相対パス」ではなく 「絶対パス」 で書く。
ただしここでいう「絶対パス」とは、TwonkyServerで 「共有フォルダ」に
指定したフォルダをルート としたパスのことである(!)
2. m3uファイルの中身は必ず UTF-8(unicode) で書く。
他の文字コード(Shift_JIS等)で書いたm3uプレイリストは、
英字パス&ファイルのものだけ認識される歯抜けプレイリストになる。
2.はあまり意識しないかもしれませんが、曲者なのが1.です。すなわちNAS上で、
/DATA/FILE/MUSIC/ALBUM/NICE/NICE DATA.MP3
みたいなファイルがあり、Twonky Serverで「共有フォルダ」に指定したのが
/DATA/FILE/MUSIC
だとしたら、m3uの中身には、
\ALBUM\NICE\NICE DATA.MP3
と書かなければいけない、ということです。なぜそういう仕様なのか
理屈はわかりませんが、とにかく、これさえ守れば自分の意図した再生順を
実現するプレイリストがちゃんと認識される、ということがわかりました。
仕組みがわかればこっちのものです! 見事に自分の意図したとおりの順番で
ガルパン劇場版のサントラも艦これのサントラも再生できるようになりました。
っと思ったのですが、なぜか全てがすべては上手くいっていないようです。
「ベン・トー」 のサウンドトラックだけ、上の1.2.の法則をちゃんと
満たしているにも関わらずまったくm3uを認識してくれませんでした。
何故だろう・・と思って随分悩んでいたのですが、このファイルをメモ帳で
開くとUTF-8ファイルは綺麗に開けるはずのメモ帳でなぜか必ず文字化けに
なるという現象が。これはおかしいと思ってよく見てみると、
なんと 「・」が半角カナ文字 になっていました。。。
ファイル名の「・」を全角日本語にしたところ、問題なく認識されるように
なりました。細かい問題ですがいろいろあって大変です。でも中で何が起こって
いるのかがわかってくるようになれば、解決策も自分で探せるようになります。
そんなわけで、無計画に始めたネットワーク音楽プレイヤーの刷新計画ですが、
鬼門だったDLNAのプレイリスト問題も突破して、無事に思い通りの再生環境を
手に入れることができました。
プレイリストの認識の仕組みが分かったので、上述した「ファイル名順」で
整えていたディレクトリ構造はそのまま活かし、
ファイル名順 → m3uプレイリストを自動生成するperlスクリプト
を書いて、既存のフォルダに全てm3uを作って、
ライブラリ全体を一気に XC-HM82-S から見えるようにしました。
やはり仕組みが分かるというのは大切なことですね。(しんみり)
いずれにせよこれでしばらくは戦っていけそうな気がします ヽ(`Д´)ノ
2016/07/19 [updated : 2016/07/19 03:36]
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