全録レコーダがPanasonicからも登場! 「DMR-BXT3000」はジャンル活性化に繋がるか?
2013/01/27
Panasonic DIGA からまさかの 全録機 が登場です。
型番は 「DMR-BXT3000」。発売は2/10で、店頭予想価格は14万円です。
■パナソニック、6ch同時/16日分"まるごと録画"の新DIGA
BS/CS、自動チャプタも。2TB内蔵「DMR-BXT3000」
http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20130125_584947.html
全録機といえば真っ先に思いつくのは レグザサーバ(M190/M180) で、
あとは最近でいうとBUFFALOの ゼン録(DVR-Z8) くらいしか対抗機種が無く、
全録機のマーケット存続自体が危ぶまれていたのですが、
Panasonicの参戦によって再びこのジャンルに灯がともる可能性はありそうです。
レグザサーバM190/M180との違いは何といっても、全録画用チャンネルに
BS/CSが存在する ことです。チューナ自体は地デジ用6系統、BS/CS用3系統の
合計9系統あるそうですが、トータルで全録できるのは6チャンネルまでです。
このうち3つをBSやCSに割り振ることができます。
逆に気になるのはHDD容量です。DMR-BXT3000が搭載しているHDDは2TB。
このうち250GBを通常録画用として使用しますので、全録用として使用
できるのは残りの 1.75TB です。
レグザサーバM190は全録用 4TB+通常録画用1TBというケタ違いの容量を
持っていました。下位機種のM180はその半分の 2TB+500GBという構成でしたが、
それでもまだM180のほうが全録に使える容量は大きいということになります。
ところが、6チャンネルをフルに使った全録の最大日数を比較すると、
最大16日 Panasonic DMR-BXT3000
最大15日 東芝 DBR-M190
最大8日 東芝 DBR-M180
となっているのですね。お察しの通りこの数字は両者の 最低ビットレート の
違いによってもたらされるものであり、日数そのものを鵜呑みにできる数字では
ありません。逆算するとBXT3000の最低レートは 約1.6Mbps、M190/M180の
最低レートは 約4Mbps。いずれも音声を含んでこの数字です。
一瞬、旧機種かつライバル(?)であるM190を下回る日数を書けない事情
があってあえて低ビットレートを放り込んできたのか、とも思ったのですが、
昨年11月に発売されているDIGAのメインストリーム機種 「BZT830」 でも
同じ15倍モード(1.6Mbps)がありますので、Panasonicとしてはいつも通り
ということなのでしょう。
個人的にはレグザサーバの最低ビットレート4Mbpsというのはかなり
良いセンをいっていると思っています。AVC(MPEG4/H.264)によるエンコードは
かなり性能は良いものの、昨今の 大画面液晶 で観たときにはギリギリ破綻が
目に付くかつかないかといったレベルがこのあたりになるためです。
(わたし個人としては4Mbpsはちょっとツライです。最低6Mbpsは欲しい)
一方、BXT3000の1.6Mbpsというレートは正直かなり厳しいラインです。
スポーツ などの動きの激しい番組はもちろんのこと、バラエティ番組
などでも、最近は テロップ などをふんだんに使った構成が多いため、
ビットレートの低いエンコードだと文字のエッジがざわざわになって
目に付いてしまうパターンが多くなることと思われます。
このあたりは表示するモニタの大きさにも関係してきますので何ともいえません。
32インチ くらいまでであれば1.6Mbpsでも気にならないかもしれませんが、
47インチといった大きさだと常用は難しいでしょう。
家庭のテレビモニタはより大型に、高精細になることは避けられませんので、
できるだけ日数を増やしたい人でも実質、最低レートの倍くらい、
8倍モード(3Mbps)くらい(最大8日くらい)で使うことになるのではないかと思います。
なお、BXT3000もM190/M180も USB-HDD を外付けすることができますが、
全録用のHDDの容量アップには あてがえない という点はどちらも同じです。
あくまで通常録画用のHDDとして使うことになります。
加えて言うと、M190/M180では通常録画側のチューナで2系統のW録ができますが、
BXT3000は通常録画は シングルチューナ になります。
BXT3000はの機能としては、全録側でも 自動チャプタ が付く、全録側から通常側への
高速コピー&スケジュールコピーができる、などM190ではできなかった点も
いくつかあり、このあたりは最新機種の面目躍如といったところでしょうか。
(M190/M180は等倍ダビングで、かつダビング中は通常録画できません)
ただ、HDD容量の面で1年以上前のライバル機種と比較して、下位機種と同等以下
というのはやはりちょっとインパクトに欠けるところはあり、このあたりは
世代を重ねるにつれて洗練されていくことを期待したいところです。
全録タイプのレコーダというのは、ある意味 レコーダとしての究極形態
として多くの期待がある分野ですが、現状はターゲット・ギャップみたいなものに
苦しんでいる印象があります。
全録をするためにはHDD容量やチューナ数も含めて最低でも普通のレコーダの
数倍のリソースを必要とする一方、お手軽な「後からタイムシフト」 を
欲しがるメイン層はむしろライトユーザではないか、といったギャップですね。
もちろんヘビーユーザにとっても全録はうれしいものですが、その場合は
「DR最高画質は必須」「6系統どころか8系統でも足りない」などなど、
期待スペックはますます高くなっていってしまいます。
なかなか良い落としどころが見つからない中、全録というジャンル は
新たなマーケットを切り開いていけるのか? 今後に注目です。
そしてレグザサーバもそろそろ新機種が・・・という噂というか期待の声が
ちらほら聞こえるのですが、果たして東芝は反応してくるのでしょうか?
2013/01/27 [updated : 2013/01/30 12:18]

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▼ コメント ▼
No.33165 投稿者 : とりすが 2013年1月30日 17:01
ソニーから出て欲しいな
ナスネを複数台箱に入れるだけかもしれないけど
ご自由にコメントください(=゜ω゜)ノ
※管理人は多忙のためお返事はほとんどできません(スミマセン)。
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