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2011/09/03 05:02 - 2011/08/28

東芝の無線LAN対応SDHCカード「FlashAir」、"世界初"はさすがに無理筋・・


■【PC Watch】 東芝、無線LAN機能を内蔵したSDカード「FlashAir」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20110901_474438.html
 
東芝から 「FlashAir」 なるSDHCカードが発表になりました。
 
 Adobeさんが血相を変えて 飛んできそうな感じの製品名
 
ですが、それはさておくとして、このFlashAirというカード、
世界で初めて無線LAN通信機能を搭載した
SDHCメモリカードであるとのことです。

 
■無線LAN通信機能を搭載した世界初のSDHCメモリカード「FlashAir」を発売
http://www.toshiba.co.jp/about/press/2011_09/pr_j0101.htm
当社は、世界で初めて注1無線LAN通信機能を搭載したSDHCメモリカード「FlashAir^(TM)」を商品化します。今年11月からサンプル出荷を行い、2012年2月から発売を開始します。なお、本製品を9月2日からドイツ・ベルリンで開催される「IFA 2011」に出展する予定です。
注1 2011年9月1日時点、当社調べ。

 
えーと、無線LAN経由でデータを転送するといえばコレ!の 「Eye-Fi」が
世に出てからすでに3年以上 が経っているのですが・・・。
『当社調べ』には「Eye-Fi」の文字はございませんでしたか?(汗
 
■東芝の「世界初」無線LAN SDカード FlashAir 続報、Eye-Fi CEOと東芝のコメント - Engadget Japanese
http://japanese.engadget.com/2011/09/02/lan-sd-flashair-eye-fi-ceo/
まず、「無線LAN内蔵SDHCカード」ならEye-Fi が先では?について。東芝は当初、Eye-Fi はSDHC規格ではない(と認識している)ため 先例にはならないとしていました(広報室)。しかし Eye-Fi の CEO Yuval Koren氏に聞いてみたところ、回答は:
 
 (Engadgetの) 読者もご存じのように、Eye-Fi は2007年からWi-Fi内蔵のSD または SDHCカードを製造しています。Eye-Fi の製品はSD規格に準拠しており、またEye-Fi 社はSDアソシエーションのメンバーでもあります。

広報室からそういう回答が来るということは、どうも本当に、
「Eye-FiはSDHCカードではないから、SDHCとしては世界初って言える!?
と思っていたフシがありそうな気がしますね(;´Д`) 実際にはEye-Fiは、
 
 2代目の「Eye-Fi Share Video 4GB」(2009年4月)から
 
既にSDHCであります。以来、Eye-Fi Pro X2シリーズ、Mobile X2
シリーズなど、すべてのEye-Fiカードが当然SDHC対応になっています。
というか、SDHC規格でなければ 8GBの容量 は一体どんなフォーマットで
実現すればいいんだ、という話なのでありますが・・・。
 
そして結局、落としどころとしては、
 
本商品は、無線LANのアクセスポイント機能を持っていますので、"本商品が挿入されたFlashAirに対応したデジタルカメラ間"でカメラの写真の再生やコピーを"相互"に可能にしたことが世界初となります。
自社が中心となって作っている新規格のリファレンスモデルを出すので
この新規格の製品に於ける世界初はウチです、と読めなくもないという、何とも
もにょっとした "謎の白い世界初" (by THE 世界遺産)になったようです。
 
 
・・・ めげずに頑張って ください。
 
 
それはともかくとして、この「FlashAir」が目指すところと立ち居地というのは、
上述の「カメラ間での再生やコピーを相互に」というあたりからも分かるとおり、
Eye-Fiとはちょっと違った大掛かりな仕組みが想定されています。
 
■好調な無線LAN内蔵SDカード、東芝なども参入し競争激化:IT羅針盤
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/trend/20100914/1027459/
 
こちらの記事は2010年9月時点ですが、当時の構想や状況が伺えます。
最初のEngadgetの記事にも出ていた 「FulCARD」 はこの時点で東芝が
目指す新規格と同一視されていたように読めますし、その実現時期も
2011年初旬となっていました。そして現在、FluCARDのほうは既に製品化され、
一方の東芝のFlashAirは「2012年2月出荷目標」と、かなり延び延びになっています。
 
Eye-FiやFluCARDが、デジカメ本体の機能に改造を加えることなく、カードだけで
何とかしようという製品であるのに対して、FlashAirは デジカメ側にFlashAir用
のメニュー画面 を持たせることが前提となっています。そのため、色々なメーカ
と足並みを揃えなければいけない部分が多いのでしょう。たとえていうと、
イメージ機器からの直接印刷機能として 「PictBridge」 という規格がありましたが、
アレの無線写真転送機能バージョンを作ろう、という感じでしょうか。
 
そのかわり、上手くいけばEye-Fiよりも自由度の高いコマンドが使い分けられる
可能性もありますので、一概にEye-Fiの後塵を拝していると一蹴するワケにも
いきません。たとえばEye-Fiの弱点の1つに、
 
 転送先の変更をするにはPCから設定変更して
 
カードに保存しないといけない、という制約がありますが、
FlashAirのようにデジカメ側がリッチなUIを持つようになると、
 
「この写真はiPadに転送して、あの写真はスマホからtwitterにアップして、
でウチに帰ったら一度転送済みのものも含めて全部PCにコピーして・・・」
 
のように複雑なコピーし分けもスイスイできる可能性があります。
(あくまで"可能性"ですが。まだ出ていない製品ですので・・・)
 
いずれにせよ、Eye-Fiが切り開いたこの世界がさらに使いやすくなるなら
大歓迎ですので、互いに切磋琢磨していって欲しいところですね。
何にせよFlashAirについては、対応デジカメのUIも含めて
「実際に動いたところを見てから」 真価を問われることになるでしょう。


この記事を書いたのは・・・。
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Donca 2011/09/03
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