今日もまた何かの欲求に抗えずに、プログラムを書く、そして文章を書く。

2006/09/03

日曜コラム(簡易版)です。こんばんは。
 
■2006/09/01 [9/1 梅田望夫氏×吉岡弘隆氏「シリコンバレー精神」対談イベント動画アップ
9/1 梅田望夫氏×吉岡弘隆氏「シリコンバレー精神」対談イベント動画アップ]
すでにご報告の通り、9/1 梅田望夫氏×吉岡弘隆氏 対談イベント
「シリコンバレーのビジネス風土」と「オープンソースの思想」
に参加してまいりました。
 
その対談の中で、梅田さんも吉岡さんも 「オープンソースは謎である」
という言葉をさかんに強調されています。また、上記リンク先の動画#4の
8:00辺りで、梅田さんがnaoyaさんの言葉を引用して「上から言われると
やる気がなくなる」という話を紹介されています。
 
「オープンソース」という原理の話はともかくとして、
単純にソフトウェア制作という観点から見た場合、
 
 その制作者を動かすモチベーションというのは
 
一体何なのだろう? ということについて色々と考えることがあります。
私は最近、これを 「脳トレ」 だと思うようになりました。「脳トレ」?
 
私たちは知的欲求に逆らえない生き物です。単なる情報摂取に関しても
何でもかんでも知りたいと思う欲求に逆らえません。たとえば
ワイドショーにしても、はてなブックマークのホットエントリーにしても、
冷静を装いながらも、かぶりつきでそれらを物色する日々を送っています。
 
プログラムが私たちの知的欲求を満たす行為だとするならば、
ただ知るだけではなく、それは パズルゲーム のようなものです。
目的の動作をコンピュータにさせるために手順を組み上げる、
そしてそれが思ったとおり動いて何らかの目的を達したときの喜びは、
何にも代えがたいものがあります。
 
それはもしかしたら、スポーツで汗を流す ことと何ら変わりないのではないか?
と、最近思い始めています。スポーツも、たとえその結果に何ら生産性がなくても、
私たちは体を動かし、汗を流すことに単純な爽快感を感じるでしょう。
 
映画 「バック・トゥ・ザ・フューチャー3」 の中に、
こんな一幕があります。私はよくこの場面を思い出します。
 
1885年にタイムスリップした変人科学者「ドク」は、恋の病にふけって
酒場で飲んだくれて愚痴をこぼします。そこで周りの人に未来のことを
喋ってしまうのですが、誰も本気にしてくれません。
 
 「未来ではな・・・車も、機関車も、どんどん進化する。
  だからヒトは、走らなくてもよくなる。
  ところがな、そうなると今度は、ヒトは面白いことに、
  レクリエーションのために走る ようになるんだ。」
 
 「ははは! 何ばかなこと言ってんだ!
  ヒトがレクリエーションのために走るだって?
  馬鹿馬鹿しいにもほどがある!
 
人々が苦しい生活を送り、体を動かすこと=労働、と直結した想像から
離れられなかった頃、「走る」のは必要に駆られた時だけでした。
ところが走らなくてもよくなった現代、私たちは健康のために、そして
体を動かすという爽快感のために、必要がなくても自ら走るようになりました。
 
プログラムを書くということも、文章(ブログ)を書く、ということも、
もしかしたら何か生命的な根源を持つ欲求に抗えないが故の行為だったり
するのではないか・・・、役に立つから、お金を貰えるから、ではなく、
ただひたすら、自らの欲を満たすために体や脳を動かしているのではないか?
 
・・・と、そういうことを時々、考えたりしています。
 
子供の頃、数百行の BASICプログラム が載っている本を見ながら、
 
 その数百行を、意味も分からず延々とMSXに打ち込み、
 
最後にRUNと入力すると意味の分からない エラーメッセージ が、
ぽつりと表示されました。あのときの脱力感と、自分自身でそれを
直せないと悟ったときの悔しさが、私は今でも忘れられないのです。


2006/09/03 [updated : 2006/09/03 23:59]


この記事を書いたのは・・・。
CK@デジモノに埋もれる日々 @ckom
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wacky 2006/09/04
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