「ゲームは投売りでシェアを作る」 - そのセオリーはxbox360にも

2005/11/28

■「赤字価格」のXbox 360、原価はいくら?
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0511/24/news027.html
 
Xbox360の推定原価があちこちで話題になっています。
調査会社iSuppliが推測するところでは、399ドル のXbox360
プレミアムパッケージの原価は 約552ドル、これが正しければ、
現在の段階では1台売るごとに 150ドル以上の赤字 となります。
 
内訳の中で大きいところでは、
 
 ・CPU 106ドル
 ・GPU 141ドル
 ・メモリ 65ドル
 
・・・まぁ、3Dゲームができる bookshelf PC を作って売っていると思えば、
この部品価格は判らないでもありません。しかし、それにしてもゲーム市場で
これだけの部品を使って、そのコストを販売利益で取り戻そうというのは
並大抵のことではないでしょう。
 
以前、PSPの原価に関する記事
PSPに19.800円は「有り得た」か? でも書きましたが、
ゲーム機が赤字覚悟でシェアを取りに行くモデルというのは、
後の回収モデルが以下の2種類に頼るということでもあります。
 
1、ゲームソフトに上乗せ して回収する
2、生産原価が安くなる 後期のハード で回収する
 
このバランスは非常に難しいものです。これには当然順番があって、
「2」の生産原価低減は2年後くらいからようやく恩恵が出てくるものですから、
そこまでに「勝ち組」になっていなければ大量生産の恩恵も受けづらくなります。
 
そこで「1」のソフトに上乗せという話が命綱になりますが、それでなくても
昨今は、ゲームソフトの売り上げ自体に爆発力が期待できない状況にあります。
それは何故かといえば、人々が「ネットというエンタテインメント」に
長時間を費やすようになったからだと推測します。ゲームは確かに面白いですが、
 
 ゲーム以外のものも面白い
 
のです。そしてそれは有限の時間を奪い合っています。
 
以前ならゲーム機のセオリーは、
 
 「どんなに赤字でもシェアNo.1を取れ!
  シェアさえ取れば、あとはいくらでも回収方法はある」
 
という豪快なものでしたが、もしかしたら今の状況で必要なのはむしろ、
 
 しっかり長期販売を続けるためのコスト健全性
 
を図ることなのかもしれません。本体の販売で過剰な赤字を
背負っていなければ、今度はゲームソフトの価格が安定してきます。
逆に、本体の販売で既にビハインドがある場合、その埋め合わせは
「安い制作費で大作ソフトを作ろう」といった無謀な計画をも誘発しかねません。
 
果たしてゲーム機本体の赤字はどこで埋め合わされるのか?
各ゲーム機の販売戦略をじっくりと見直してみると面白いかもしれません。





2005/11/28 [updated : 2005/11/28 23:59]


この記事を書いたのは・・・。
CK@デジモノに埋もれる日々 @ckom
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▼ はてなブックマークのコメント ▼

dodolaby 2005/11/29
ハードの赤字の補填は(1)ソフトに上乗せ(2)将来の生産プロセスへの学習効果(ハードをより低コストで生産)
donayama 2005/11/29
XBOX360の原価を想像する。
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▼ コメント ▼

No.1886   投稿者 : なすび   2005年11月30日 12:32

 ソフトウェアの販売もビジネスモデルに変化が出ているようですが、ゲーム機も同様でしょうね。この記事に書かれた方法での回収というのは、やはり無理が出てきているように思います。ハードの乱発は買い手側にも負担になりますし。

 XBOXの場合、同業のソニーとターゲットがかぶる上、PCゲーマーともかぶっているような気がします。結局2重の敗因に苦しめられているだけかな。



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