実録!「華麗なる波状アクセス」パート2 - 直下集中型連鎖

2005/07/17

日曜コラムです。こんばんは。
先週に引き続き、波状アクセス に関するドキュメンタリーをお送りいたします。
 
というのも、先週のコラム記事、
 
■2005/07/10 [実録! 個人ニュースサイトが織り成す「華麗なる波状アクセス」一部始終
実録! 個人ニュースサイトが織り成す「華麗なる波状アクセス」一部始終]
 
に関して、またしても波状アクセスの発生が確認され、前回を上回るアクセス数を
生み出すこととなったのです。グラフをご覧頂ければ、前回よりも激しい波がハッキリと確認
できることと思います。7/11には 19,000PV/日、7/12にも 18,000PV/日
 
 
 波状アクセスの記事が、波状アクセスを引き起こす
 
 
これは正直、私にとっては想定外の出来事でした・・・。
 
では、今回もその波状アクセスの発生メカニズムを追ってみることにしましょう。
 
最初にこの記事を補足して頂いたのは、やはり「はてなブックマーク

だったと記憶しています。この記事は7/17現在 89人もの方々から
ブックマークを頂いており、過去の私の記事の中では最高数となります。
 
ところが、今回の波状アクセスは「はてなブックマーク
」とは無関係に始まります。
 

その始まりであり、終始激震の中心を演じ続けていたのは、「楽画喜堂」さんです。
楽画喜堂」さんは個人ニュースサイトの中でも、特に「デジモノ系」ニュースに
強いモンスターサイトであり、実はここデジ埋も巡回先に加えてくださっています。
その「楽画喜堂」さんから何と、
 
 この一日だけで7,800ものアクセスが流れ込んできていたのです。
 
デジ埋の読者にはご記憶の方もいらっしゃると思いますが、
あの 「ウォークマンがiPodを逆転?!」 の記事で波状アクセスを生み出したのも、
ここ「楽画喜堂」さんがキッカケでした。今回もそれとまったく同じ構図です。
 
その後の流れはすさまじいものです。
 
楽画喜堂」さんから、「カトゆー家断絶」さん、「秒刊SUNDAY」さん、
めっつぉスクウェアデジタルニュース」さん、「チラシの裏側」さん、
STAR LIGHT PARADE」さん、「独り言以外の何か」さん、「FF7AC reunion」さん、
あっ!とランダム」さん、「いつか見上げた、あの青空の下で・・・」さん、
と、この日のうちに 9つものサイト に伝播、更に「秒刊SUNDAY」さんからは
everything is gone」さんへと派生していきます。
 
楽画喜堂」さん以外のルートからは、「圏外からのひとこと」さん、
おっぱいblogエロニュース」さん、「かーずSP」さんへと伝播されていきます。
該当コラム記事への一日のトータルアクセス数も 「11,336」
そのうち実に7割が「楽画喜堂」さんからダイレクトに生じたアクセスでした。
 

翌日7/12、このネットワークはもはや収拾のつかないほど広がっていきます。
 
念のため補足ですが、この図には トータルで50以上 のアクセスを確認した
個人ニュースサイトさまに絞って図示させていただいていることをご了承ください。
実際に当該コラム記事を取り上げてくださったサイト様の数は、この倍以上 になります。
 
楽画喜堂」さんからは更に、前回の中心となった「ゴルゴ31」さん、
そして「ACT-9.COM」さんへと伝播。その「ゴルゴ31」さんからは「Cotinus」さんへ。
everything is gone」さんからは「すたど」さんへ、「STAR LIGHT PARADE」さんから
FINALE」さんへ、「チラシの裏側」さんから「ネタ帳」さんへ、
めっつぉスクウェアデジタルニュース」さんからは「のんびりと。まったりと。」さんへ。
 
楽画喜堂」さん以外のルートでは、「圏外からのひとこと」さんから「RinRin王国」さんへ。
かーずSP」さんから「BWS@HyperEdition」さんと「移譲記章」さんへ。
更に、おそらく前回記事のリンクの リファラから 気づいてくださった「ぁゃιぃ(*゚ー゚)NEWS」さん、
コンビネーションバラエティ」さん、さらには不明なルートから「NEWSLinks」さんと
秒刊画像ファイルナビゲータ」さんが加わっています。(「秒刊画像ファイルナビゲータ」さんは、
親元サイトの「秒刊SUNDAY」さんから派生しているものと考えられます)
 
該当コラム記事への一日のトータルアクセス数も 「10,317」。図中に挙げさせて頂きました
主だったサイト様だけでも 29もの個人ニュースサイトさま から一斉に誘導を頂いています。
 

3日目の7/13、前回の波状アクセスと同じく、ネットワークは広がりを見せますが、
丸2日程度経つと、取り上げてくださった各ニュースサイトのトップページから
リンクが消え、過去ログに回り始める頃 に差し掛かります。
 
楽画喜堂」さんからは、またまた「■ Piece Of Key Heart ■」さんという
ビッグサイトへの派生が加わっています。更に「ゴルゴ31」さんから「Goonie!」さんへ、
かーずSP」さんから「できそこないβ版」さんへ、「BWS@HyperEdition」さんから「エログ学園」さん
へと広がりました。ここに於いてもまだ379という、全体で2番目に大きなアクセスを発生させて
いるところが「楽画喜堂」さんのパワーの大きさを物語っています。
 
該当コラム記事への一日のトータルアクセス数は 「4,106」
徐々に収束の兆しが見え始めてきたところです。
 

そして4日目の7/14、「かーずSP」さんから「Absolute Sphere」さんへの派生がありましたが、
それ以外は目立った派生は生じなくなりました。一日に100以上のアクセスを発生させている
サイトさまも3つになり、該当コラム記事への一日のトータルアクセス数も 「1,573」
落ち着いてきました。これでどうやら今回の波状アクセスも収束ということになりそうです。
 
 
今回の波状アクセスは、結果的にではありますが、前回のものと多少異なった
ネットワーク構造を作り出しています。すなわち、「楽画喜堂」さんを中心とした
直下集中型 の波状アクセス」という特徴です。これに対して前回の伝播構造は
さみだれ型 の波状アクセス」とでもいうべき構造をしていました。
 

こうしたタイプの違いがどのようにできるのか、そしてそれがどのように影響するのか、
それはまだ判っておりません。ただ、私は今のところ、直感的で判りやすい記事 ほど
「直下集中型」を引き起こしやすく、じっくり読ませる記事ほど「さみだれ型」に
なりやすいのではないか? という仮説を考えています。
 
また、前回と今回のネットワークを見比べてみれば、前回お話した、
「ネットワーク構造はその都度アドホック(いきあたりばったり)に作られる」
という仮説もある程度裏付けられます。前回繋がっていたサイト同士が今回は全く別の位置に有る、
といったことが普通に起こることが、波状アクセスのネットワーク図からしっかりと見て取れるでしょう。
 
ところで、おそらく多くの方が驚かれるポイントは、
 
 個人ニュースサイトってこんなにあったのか!!
 
という点ではないかと思います。ヘビーなネットユーザの方はご存知だったと思いますが、
ライトなネットユーザの方は、ネットの中をうごめく情報が、こうした個人ニュースサイトを
運営されている方々の多大な力によって為されていることにショックを受けるかもしれません。
 
大手メディアで伝えられない「あの情報」は、こうした多くの 「情報ギーク」 たるプレイヤー
によって確実に伝えられていき、そしてそれが、あなたの目に飛び込んでくることになるのです。
数万人から、場合によっては数十万人に影響を与えうる、こうしたネットワークは、
ネット社会に対して多大な影響を与える存在であることは間違いないでしょう。
ネット上の情報を楽しんでいる私たちも、日々、こうした情報伝播ネットの恩恵に授かっているのです。
 
(ご紹介させて頂きました個人ニュースサイト運営者の方々に深く御礼申し上げます。)


2005/07/17 [updated : 2005/07/17 23:59]


この記事を書いたのは・・・。
CK@デジモノに埋もれる日々 @ckom
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▼ はてなブックマークのコメント ▼

monolith 2005/07/18
多段リファラとかってあったら面白いかもな.あ,それはalexa?でも集中管理だしなあ
Kazabana 2005/07/18
急激なアクセス増のパターンについて。個人ニュースサイトって結構凄いのか?とあらためて思ってみたり。
fellows 2005/07/19
はてなからのエフェクト具体的な数字/凄まじい楽画喜堂エフェクト
tks_period 2005/07/19
個人ニュースサイトなどによるアクセス数増加とその分布の図解2。
fenethtool 2005/07/19
情報収集プレーヤーという意味での個人ニュースサイト間で行われる、伝言ゲームのパターン分析
hatayasan 2005/12/14
「大手メディアで伝えられない情報は、多くの 「情報ギーク」 たるプレイヤーによって確実に伝えられ、あなたの目に飛び込んでくるのです。」
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▼ コメント ▼

No.1460   投稿者 : 三戻   2005年7月19日 00:16

このねたには興味が尽きませんw

直下集中型とさみだれ型ですか・・・
予測するとニュースサイトのクリック率 X View数と巡回優先度の影響でしょうか?
楽画喜堂さんは取り上げるニュースが少ない割には興味を惹くニュースが多く
私は巡回時には優先的に回ってます。
しかもニュースサイトにはアスセスの多い時間帯やログ落ちなど要素が多いので解析は無理でしょう

出来るのは観測からのフィッティング
今回だと楽画喜堂さんからのアクセスがほとんどの時間帯
「カトゆー家断絶」さん、「秒刊SUNDAY」さんが紹介するまでの
間の立ち上がりの係数が算出できれば概算的な楽画喜堂さんのギーク度
が求められるかもしれないですね
問題はどういった係数か・・方対数(log[VEIW] X 時間)のグラフで
立ち上がり直線にならないかな。

妥当性を検討するには繰り返しデータを集める必要アリますが・・


No.1461   投稿者 : こっぽら   2005年7月19日 18:29

まぁHP持っててある程度管理してて取り上げられた事があれば解りきった話ですが。
こうして丁寧にまとめてあるところが良いところですかね。
むしろ大量ヒットを受けてわたわたしてるところが萌えてマルw
そして大抵の管理人の動向としては
1,大手に捕捉され大量ヒットで大興奮。
2,だがあっという間に過ぎ去り虚しい気分に。
3,あまりはしゃいで反応するとカッコ悪いと気付いてあまり反応しなくなり。
4,逆に大手に上手利用してやるようなネタ作りをすればいいと気付く。
楽画喜堂、かとゆー、ゴルゴ31辺りが狙い目w

おまけ。 原因となった楽画喜堂の管理人さんがあまり自分の立場を自覚していないのが笑えるw それともそういうポーズか?


No.1462   投稿者 : こっきろ   2005年7月20日 13:14

>「楽画喜堂」さんは個人ニュースサイトの中でも、
>特に「デジモノ系」ニュースに強いモンスターサイトであり

こういう「モンスターサイト」ってどうやってみつけるものなんですか?

あと、この記事みたいにネットワークを俯瞰するのって
アクセスログを見るとかしないと無理なんでしょうか?


No.1476   投稿者 : CK   2005年7月24日 04:45

●三戻さん
とことん調べてみるといろいろな発見がありそうな気がしますよね~。
楽画喜堂さんの影響力の大きさには本当に驚いてしまいます。ちなみに、ニュースサイトの
アクセスの動きには、更にいくつかの面白いパラメータがあります。たとえば、
 
「トップページ掲載日数」・・・(ネタが過去ログに退避されるまでの日数)
「読者巡回時刻分布」・・・(読者の巡回は、ネタの更新時間とはまったく独立)
「プレゼンテーション」・・・(タイトルの変更、刺激的なコメント文付記)
 
こうしたパラメータが全てアクセス動向に影響を与えていることが、
ログを見ているとかなーり実感できます( ・∀・)σ 興味深いです。
 
●こっぽらさん
今回のシリーズは「あらためて図にすると結構面白い」という反響を頂くことが多いですね~。
私自身も、連鎖していることは知っていましたが、あらためて図にしてみて、
そのネットワークの細かさと広がりが思った以上で驚きを感じました。
 
ところで、楽画喜堂さんがご自身の影響度をご存じないということはないと思いますので、
おそらくはご謙遜されているのではないかと(*´Д`*)
 
●こっきろさん
ええと、実は恥ずかしながら、私が楽画喜堂さんを知ったのは、
今年5月に初めて楽画喜堂さん経由の大量アクセスを頂いたときでした。
他のモンスターサイトさまも同様ですが、知るきっかけは偶然というほうが多いですね。
 
アクセスの動向については、基本的にはアクセスログをじっくり見ていくしかありません。
情報伝播経路の俯瞰についてはもっと面倒で、個々のニュースサイトさまをその都度訪問して、
手作業でネタの伝播元をメモしていくという地道な作業が必要になります。結構大変でした(汗


No.1478   投稿者 : こっきろ   2005年7月24日 22:54

な、なるほど。
やっぱりそんなに楽ではないと言うことですね。
お疲れ様でした。m(_ _)m
まあ考えてみればネットを俯瞰するなんて
日本のサイトだけに限定したってサーバの一つや二つじゃ
足りそうに無いわけですしね。w


No.1492   投稿者 : CK   2005年7月31日 13:29

●こっきろさん
今回のように「事象が起こっている場所」をピンポイントで俯瞰するのは出来ないことも
ありませんが、全体の俯瞰をまんべんなく行うのはほぼ不可能に近いですね。
というのも、基本的に情報の伝播経路はリンク関係と違い、サイトさまの「自己申告」情報に
頼っていますので、サーバプログラムによる自動収集は99.9%不可能です・・・。
逆に言えば、データとして残っていない「動き」がネットの上には沢山あるということですねぇ~。



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