デジ一眼の大躍進を数字で確認してみる - CIPA 2004年11月出荷報告

2005/01/05

■CIPA、2004年11月のデジカメ国内出荷台数は続落
 ~デジタル一眼レフ、交換レンズは好調に推移
 http://dc.watch.impress.co.jp/cda/other/2005/01/05/697.html
 
CIPAは毎月のカメラ(銀鉛・デジカメ)生産出荷統計を発表しており、だいたい
2ヶ月遅れのデータが随時Webで公開されています。デジカメのデータは
以下のURLにありますので、ご興味のある方は是非ご覧ください。
 
■CIPA 統計データ:デジタルカメラ
 http://www.cipa.jp/data/dizital.html
 
URLが "dizital" なのは誰もツッコミ入れんのですか(;´Д`)つ ビシッ!
というのはさておき、中身をちょっと眺めてみることにしましょう。
 
impressの記事にもありますように、デジカメ全体でみたときの出荷台数は、
 
 国内 のほうの前年同期比は、台数で -13.0%、金額ベースで -8.9%
 輸出 のほうの前年同期比は、台数で +36.5%、金額ベースで +31.4%
 
となり、明らかに国内市場が一巡して閉塞気味になり、輸出の増加がそれを
カバーしているという構図が見えてきます。輸出先の内訳は分かりませんが、
北米、欧州、アジアといずれも日本のデジカメが市場を席巻している状況です。
 
ここでは、画素別とレンズ別の出荷統計を見てみることにしますが、
国内と輸出の規模の差を初めて知る方は驚かれるのではないかと思います。
現在のデジカメ生産は実に88%が輸出向けなのです。
 
■画素別            国内            輸出
 500万画素~     44.2万台 (157.3億円)  252.9万台 (845.9億円)
 400万~499万画素  27.4万台 ( 59.4億円)  203.9万台 (408.1億円)
 300万~399万画素   8.2万台 ( 16.8億円)  122.9万台 (189.4億円)
   ~299万画素    0.8万台 ( 1.7億円)   17.8万台 ( 20.9億円)
 
「画素」という単位はもはや飽和状態になり、デジカメとしてもあまり意味のある数字
ではなくなってきましたが、それを象徴するように、国内のデジカメはほとんどが400万画素と
500万画素になり、それ以外のデジカメが新規に出荷されることはほぼ無くなりました。
それに対して輸出向けのほうは随分と様子が違います。未だに300万画素クラスがしっかりした
市場規模を保っているのです。欧米にしろアジアにしろ、国内ほど高級志向が高くないためでしょう。
 
■レンズ別           国内            輸出
 光学ズーム有    70.6万台 (182.4億円)  529.0万台 (1212.6億円)
 光学ズーム無     5.5万台 ( 12.4億円)   41.3万台 ( 52.8億円)
 デジ一眼レフ     4.5万台 ( 40.5億円)   27.2万台 ( 198.9億円)
 
レンズ別のほうは、光学ズームの有/無という指標も今ではほとんど意味が
なくなり、全て光学ズーム有に集約されてきています。この分類にデジ一眼レフが
加わって、これは光学ズーム有とは別にカウントされるようになっています。つまり
光学ズーム有/無の合計を「コンパクトデジカメ」と言い換えることもできます。
 
国内のコンパクトデジカメ出荷は1ヶ月で 76.1 万台、それに対して
デジ一眼レフは 4.5万台 と台数ベースでは 17倍 の開きがあります。
しかし金額ベースで見ると、コンパクトデジカメは 194.8億円
デジ一眼レフは 40.5億円 と、4.8倍 まで迫っていることが判ります。
 
単純に単価平均を比較すると 2.5万円9万円 です(恐らく仕切値のこと)。
デジ一眼が如何に デジカメメーカにとって魅力的な市場 かよく判ります。
現に国内出荷の金額ベースでは 17%がデジ一眼 によって支えられているのです。
 
それに比べて、輸出向けではデジ一眼の割合はそこまで顕著な伸びを見せていません。
実は輸出向けでもデジ一眼自体は急速に伸びています。ただ、輸出向けではコンパクト
デジカもメまだ伸び続けているため、デジ一眼の伸びがそれほど目立たないだけです。
 
この デジ一眼旋風 は、文字通りデジ一眼の需要が一巡するまでは続くでしょう。
2005年のデジカメ業界はまさしく デジ一眼の年 になるハズです。
 
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2005/01/05 [updated : 2005/01/05 17:07]


この記事を書いたのは・・・。
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