Sonyのスタイリッシュな切り札「VAIO type P」 - 懸念はやはりバッテリ?
2009/01/09■ソニー、封筒サイズの“ポケットスタイルPC”「VAIO type P」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2009/0108/sony.htm
少し前から 「革命的な新デバイス」 とティザーを打っていたSonyの
新VAIOですが、ついにその全貌がCESで発表され、情報が解禁になりました。
■HotHot REVIEW! ソニー「VAIO type P」~小型モバイルの新たなスタイルを提案
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2009/0108/hotrev395.htm
■こだわったのは薄さ、軽さ、そしてスタミナ~VAIO type P開発者インタビュー
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2009/0108/ubiq239.htm
■やはり中身もNetbookとは大違い――「VAIO type P」を丸裸にする
http://plusd.itmedia.co.jp/pcuser/articles/0901/08/news043.html
■これは理想の低価格ミニノートPCなのか!?――「VAIO type P」徹底検証(前編)
http://plusd.itmedia.co.jp/pcuser/articles/0901/08/news073.html
主だった情報はこんなところです。公式サイトはこちら。
すでに直販での注文受付も開始されており、その注文受付直後には
サイトが重くてアクセスできなくなるほどの注目ぶりでした、
■type P | VAIOパーソナルコンピューター | ソニー
http://www.vaio.sony.co.jp/Products/P1/
まず仕様を見る前に、確認しておく必要があるのが「型番」です。
店頭で入手できるのは 「VGN-P80系」 と 「VGN-P70系」、
Sony直販で入手できるカスタマイズモデルが 「VGN-P90系」 となっていて、
P80系、P70系はCPUが Atom Z520(1.3GHz) 固定となっている
という点に注目してください。一方、直販のP90系ではZ520(1.3GHz)、
Z530(1.6GHz)、Z540(1.8GHz) の種類から選択できます。
これは非常に大きな違いです。
ここだけ押さえておけばスペック上の勘違いはほぼなくなるでしょう。
同じく、HDDというかストレージデバイスですが、P80系、P70系は
60GB HDDのみとなっており、P90系ではそれに加えて
64GB SSD、128GB SSD が選択可能になっています。
ということで、この「VAIO type P」を見てさっそく飛びつくような
層であれば、ほとんどの方が店頭でP80系、P70系を入手するより、
直販のカスタマイズモデルであるP90系を選ぶことになると思います。
ちなみにP80系、P70系はすでにヨドバシなどで 99,800円 (-10%ポイント)
といった値付けで予約が開始されています。
さて、ここからは主観を交えて細かな部分を見ていきましょう。
VAIO type P の最も特徴的な部分は何といっても サイズ です。
245×120×19.8 (mm)、そして標準バッテリパック搭載時は 約588g
というのも目を見張る小ささです。一般的なミニネットブックを3分の2
くらいに切った大きさだと思えば間違いないでしょう。厚みが2cmを
切っているというのもコダワリどころを間違っていないと思います。
個人的なもう1つのサプライズは想像よりはるかに 低価格 だったことです。
ネットブック系のスペックですし確かに安くできる要因もあるのですが、
それにしても8インチに1600×768ピクセルという超高精細ディスプレイや
超小型の特殊筐体も含めて既製品の組み合わせは何一つないという作りです。
Sonyの初モノという意味でも20万円近い価格で出てきても不思議はありませんでしたが、
実際には 最小構成で79,800円 からという驚きのプライスになっています。
まぁ実際にBTOでそれなりのものを加えると 12~13万円 にはなってしまうのですが、
それでも十分なインパクトを与えたといえるでしょう。
あとはその8インチで 1600×768ピクセル という超高精細ディスプレイについて
文字の視認がどうなのよという話もいろいろ聞かれます。私個人は細かいものを
見るのは問題ないので全く気にしていませんが、気になる方は気になるかもしれません。
OSはVistaですので、ドットピッチの変更である程度対処することはできます。
一方、気になる点についても見ていきますと、上でもちょっと触れたとおり、
P80系、P70系が搭載する Atom Z520 (1.33GHz) というのは、
どうにも心許ないスペックです。Atom Z系はまだあまり馴染みのない
CPUですが、すでに広まっている Atom N270などと比べると、クロック
当たりのポテンシャルはそう変わらないようです。またチップセット周りの
総合力も見るとZ系のほうが落ちるケースも見られます。(今回のtypePの
場合にはグラフィック周りだけはかなり強化されているようですが)
そのため、Atom Z520 (1.33GHz) を搭載したtypePでは、Atom N270(1.6GHz)を搭載した
EeePCなどに比べると 2~3割くらい パフォーマンスが落ちるという推測が
できます。直販BTOのP90系で Atom Z530 (1.66GHz) を、できれば Atom Z540 (1.83GHz)
を選択して、ようやく普通のネットブック並みになるという感じになりそうです。
ただしOSは(公式には)Vistaしか選択できないことにも注意が必要です。
そしてもう1つの懸念がバッテリです。公式スペックでは標準バッテリーで
約4.0~4.5時間、大容量バッテリーで約8~9時間となっているのですが、
■本田雅一の「週刊モバイル通信」 - 第438回 「VAIO type P」チェックポイント7題
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2009/0109/mobile438.htm
とはいえ、出先で長時間使うことが多いと自覚のある方は、大容量バッテリを用意しておいた方が良さそうだ。というのも、筆者の利用シーンでは、標準バッテリで4時間以上も使えることはなかったからだ。
どんなにがんばっても(マメにワイヤレススイッチをOFFにしたり、バックライトを極端に暗くしてみたり)、2時間40~50分程度 のバッテリ持続時間だった。それでもバッテリ容量の小ささを考えると、かなり頑張っている方だとは思うが、この話にはまだ続きがある。
まず無線LAN、あるいはWANをONにすると、軽く20分ぐらいは駆動時間が短くなる。さらに最低輝度から4ポイント輝度を上げると、さらに30分短くなり、トータルで50分短くなるから、普通にノートPCライクに使っていると2時間程度がバッテリ持続時間と考えていた方がいいと思う。
というように、実際の稼動状況はもっと厳しいようです。たしかにスペック表を
よく見てみると、公式の数字はJEITA基準ではあるものの、最も電池を食わない
パーツ選択(BTO)による測定だと注意書きがされてきます。FOMAの高速ワイヤレス
WANの使用 などを前提とした場合はかなり苦しくなるでしょう。
実際問題、一番の新品時でこの状態ですから、経年劣化があることも視野に入れると
かなり心許ないということになります。よくノートPCなどで「外出して8時間も使う奴
なんてほとんどいねーよ」というような話をされることがあるのですが、あれはだいたい
「最長4時間くらい」+「1時間くらいの誤差と余裕」+「3時間くらいの経年劣化」
みたいな計算が頭の中でされていて、4時間使いたかったら8時間持つようなスペック
が欲しいという、そんなシミュレーションをしたりします。typePの標準バッテリは
その意味では 外で長めの作業を するにはちょっと向かない可能性がありそうです。
かといって長時間バッテリはせっかくの外観を保てなくなりますので考えどころです。
しかしいずれにせよ、typePはメリット・デメリットも含めて最近では珍しく
「トガった魅力」 を持っているPCであることは間違いなく、
人気があるのもうなずけるところでしょう。上記のようなスペックと
にらめっこしてうんうん唸って悩んでいる方も多いのではないかと思います。
ということで、私はというと・・・、
早速注文をしてしまい・・・・・って、・・・あれ!??
2009/01/09 [updated : 2009/01/09 23:59]
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▼ コメント ▼
No.26445 投稿者 : zero-52 2009年1月11日 07:20
あれ!??
貼ってる画像が違うような。。
NECといえばモバイルギア。厚さと重さ以外のサイズはほぼ同じくらいですね。
No.26459 投稿者 : 優駿 2009年1月12日 19:36
うちの携帯PCはVAIO U50だけど、大型パッテリ装備で660gなんだよな。
で、CeleronM 900MHz。うーん、スペック的には割と違うんだろうけど、
重量的にはtypePでも微妙かもなあ。
うちでも、結局U50は半分据置化して、今はWillcom W-Zero3[es]が出先の
メインマシンだし。メールとwebと2chリーダで175gのやつには勝てん。
コメントしましょう