2008年1月 7日

コミックダッシュ！で著者名のない本がシリーズ登録できない制約について　

コミックダッシュ！についてTwitterで yastoroさんからご指摘を頂いた問題で、
「著者名のない本がシリーズ登録できない」
という制約について、簡単にフォローをしておきます。
　
アンソロジーやゲーム攻略本など単一の著者がはっきりしない書籍や、
新刊発売直後でDB情報に不正確な点がある場合などに発生するのですが、
Amazon WebサービスのDB上で 著者名のないコミック が存在する場合があります。
　
このようなケースについて、コミックダッシュ！ではいまのところ、
著者名のないコミックを基点にシリーズを作成することができません。
　
ケチケチせずにシリーズ化させてよ！という印象を持たれる方も多いと
思いますが、この制約には理由があります。コミックにおいて、
キーワードだけでシリーズ化することを許可すると、全く異なるシリーズを
横断した カオスなシリーズが乱発 されてしまうからです。
　
たとえば 「キャプテン/ちばあきお」 というシリーズを考えてみます。
これを「キャプテン」でシリーズ化しようとすると、「キャプテン翼」 も
「キャプテン・ハーロック」 も、およそ「キャプテン」という文字を含む
全てのコミックを飲み込んだ巨大シリーズが作られてしまいます。
　
キーワードが部分一致だから悪いのだから完全一致を指定できるようにすれば？
と思うかもしれませんが、完全一致をするにはAmazonのタイトル文字列は
非常に曖昧です。後ろに出版社名が付いたり、「愛蔵版」とか「復刻版」とか
ついたりするだけで完全一致のロジックは崩壊します。
従って部分一致したものはシリーズに含めるほかありません。
　
そこで「キャプテン」が「キャプテン翼」でも「キャプテン・ハーロック」
でもなく「キャプテン」であることを判別するために必要不可欠な情報が、
著者名「ちばあきお」 です。この著者名が一致していることによって初めて、
シリーズ情報は「適切な範囲への絞込み」を実現する仕組みになっています。
　
コミックダッシュ！のシリーズ情報は 「キーワードで作る」 というよりは、
むしろ 「著者名で一気に絞ってからキーワードも見る」 という感覚で見ると
理解しやすいと思います。この制約をはずすとシリーズ情報が一気にカオスに
なってしまうため、何卒ご理解の程をお願い申し上げます。
　
P.S.
余談ですが、最近Amazon Webサービスでは、<Author>タグを含まないのに、
<Creator Role=""> というタグを含んでいてる書籍をよく見るようになりました。
　
<Creator Role="原著">
<Creator Role="翻訳">
<Creator Role="イラスト">
　
などなど、色々なバリエーションがあります。通常は<Author>タグでメインの著者名が
明示された上で、補助情報としてこの<Creator Role="">が付記されるのですが、
どれがメイン著者かはっきりしないような場合には、<Author>が省かれるようです。