QNAP TS-220 で4TBミラーを構築、パフォーマンスも含めて現状は満足

2014/04/02


 
インストールでひと悶着あった QNAP TS-220 ですが、管理画面に入って
しまえばこっちのものです。さっそく RAID-1 設定をしていきましょう。

 

 
最近のQNAPの管理画面はすごくグラフィカルになっています。
Webブラウザの画面ですので、このインタフェースはかなり
頑張っているのではないかと思います。わたし個人的には
グラフィカルであってもそうでなくても構いませんが・・・。
 

 
私にとってQNAPの設定メニューの構造はすでに勝手知ったるものです。
まずはディスクそのものの確認から。ドライブ1にもドライブ2にも、
ちゃんと4TB(3,762GB)のHDDが挿さっているのがわかります。
 

 
続いて実際に ボリュームを作成 していきます。
 
・RAID-1ミラーリング
・単一ディスク
・JBODリニアディスク
・RAID-0ストライピング
 
の4つから選ぶことができます。以前も触れたことがありますが、
ここで RAID-0を強調しないで 一番最後に表示して
いるのがQNAPの良心という感じがします。それとも最近の
2基構成のNASはみんなこうなのでしょうかね?
 
上記の順番はシンプルに言えば 「1基故障したときの被害の少なさ」
の順に並んでいるといえます。RAID-0は確かに読み込みも書き込みも
2倍速という魅力があるのですが、1基がコケるとすべてが同時にコケる
というのは、やはりあまり安易にお勧めするものではないでしょう。
 

 
RAID-1の構築が始まったらあとは待つだけです。
4TBですので全部で何時間掛かるのだろうと思ったのですが、
30分もすれば 全て完了していました。フォーマットで20分くらい、
そのあとボリューム作成で10分くらいだったでしょうか。
 

 
完成したボリュームに対してベンチマークを走らせてみると
こんな感じになりました。シーケンシャルリードで 49MB/s
シーケンシャルライトではなんと 67MB/s です。
 
書き込みのほうが速いというのは何かそれはそれで納得いかない
ものがあるのですが(ちなみに QNAP TS-220 そのものの
書き込みキャッシュは設定でOFFにしてあります)
それにしてもなかなかのパフォーマンスといえるでしょう。
 

 
ちなみに運用中の旧機種 TS-219P でも同じ計測をしてみると
シーケンシャルリードは 41MB/s、シーケンシャルライトは 18MB/s でした。
ただ、これはディスク使用率90%近い状態ですので、HDDそのものの
フラグメントや内周外周の差なども出ているでしょうから、
NAS機器の単純比較ということにはなりません。TS-219Pを買ってから
初めてテストしたときの数値
高性能NASケース QNAP TS-219P で2TBディスクを組む - パフォーマンスは良好 は、シーケンシャルリード 55MB/s
シーケンシャルライトは 32MB/s でした。今回のTS-220はリードは
この時と大して変わっていませんが、ライトは随分速くなっています。
 

 
最後は バックアップの設定 です。外部ディスクとして繋げたUSB3.0の
4TB HDDが認識されていますので、ここにバックアップする設定をします。
 

 
毎週月曜日の朝7:00 に定期バックアップを取るようにしました。
わざわざ週1回にしているのがポイントで、これが頻繁だと逆に
バックアップの意味を失ってしまいます。
 
RAID-1のディスクが保つ安全性というのは、あくまでHDD単基が故障する
というハードウェア・アクシデントへの備えであって、ユーザが間違って
ファイルやディレクトリを消してしまったとか、フォーマットしてしまった
といった ソフトウェア・アクシデント に対しての備えにはなりません。
 
こういう場合にはRAID-1ミラーのようにタイムラグなしで完全にミラー
してしまうシステムより、若干ラグを持つ定期バックアップのほうが
むしろ 「過去に遡れる」 という意味で役に立つワケです。
 

 
このブログでも何度も強調していますが、こうしてRAID-1にバックアップを
追加した (N+N)+N のシステム は、個人がTB級の大容量データをできるだけ
安全に保存することを考えるとかなりベストに近いのではないかと思います。
 
あ、大事なデータが10GBくらいに収まるのでしたら、ここまでする必要はなくて、
悪いことは言いませんので月1回くらいで BD-REが何かに バックアップを
焼いておくことをお勧めしいます。(思い出の写真とか・・・)
ここでいう (N+N)+N システムは、そういう10GBとか20GBとかでは全く太刀打ち
できない規模のデータを扱うための最後の手段みたいなものです。
 

 
ということで、RAID-1で構築した環境に、旧NASから2TBほどのデータを
移住させて運用を開始しましたが、今のところ特に気になる問題もなく、
パフォーマンスも良好で非常に満足しています。
 
ただ、これを以って TS-219P → TS-220 で 同程度の信頼性 が確認されたのか?
といわれるとそれはまた別問題です。TS-219Pを使い続けていてQNAPに抱いた
信頼感というのは、何年も壊れずに使い続けてこられたという信頼性からくる
ものでした。たとえば冷却ファンや電源が簡単に壊れたりしないか?とか、
熱が籠って真夏の故障の原因になったりしないか?とか、そういう信頼性を
測るには 長期間の運用実績 を見てみないことには何ともいえません。
 
その意味でもこの TS-220 は腰を据えてじっくり使っていきたいと思います。


2014/04/02 [updated : 2014/06/14 04:58]


この記事を書いたのは・・・。
CK@デジモノに埋もれる日々 @ckom
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