USB3.0チップにヒートシンク?! HDD突然認識不良への対策

2013/01/15


 
先日の記事で、USB3.0接続のHDDが 突然見えなくなる現象 について
お話をしました。その原因がUSB3.0チップ自体の熱暴走なのでは
ないか? という推測を立てたのですが、今回はその対策編です。

 
■2013/01/06 [USB3.0の認識不良で悪戦苦闘。復活はしたものの原因は特定されず・・
USB3.0の認識不良で悪戦苦闘。復活はしたものの原因は特定されず・・]
 
まず、現象として起こったのは、新設した4TB USB3.0 HDDの問題です。
使っている途中に突然、ドライブが見えなくなって
使えなくなるという現象が不意に発生することがありました。
 

 
認識しているときは 青ランプ ですが、認識していないときは
黄緑ランプ になっているのでよくわかります。
 
最初はHDD自体の問題やHDDとの相性問題を疑ったのですが、
どうもそうではないようです。
 
・USB3.0が認識不良になるときは、USB3.0コネクタ2箇所が
 どちらも認識しなくなり、他のUSB機器 を繋げても全く反応しない。
 
・USB2.0コネクタはずっと正常に認識し続ける。
 
・OS再起動をしても直らないが、しばらく(数時間)電源を消しておいて
 おもむろに起動するといつのまにか再度認識されるようになっている。
 しかし、2~3時間置いただけだと、また30分くらい使うとダメになる。
 5~6時間放置したあとだとかなり持つ。
 
という状態でした。本当に数時間放置していると直るので、
これは 熱の問題 なのではないか? ということを疑い始めたのです。
 

 
ということで、何を考えたのかというと、USB3.0のチップ自体に
ヒートシンク をくっつけてみたらどうか、ということを考えました。
用意したのはainexのチップ用ヒートシンク 「HM-19」
15×15mm の小型ヒートシンクです。
 
しかし、そうはいっても作業は一筋縄ではいきません。
というのも、私の使っているGIGABYTEのMicro-ATXマザーボード
「GA-H55-USB3 (rev. 2.0)」では、USB3.0チップ自体が
CPUクーラーに隠れるような位置にあるためです。
作業をするには CPUクーラーを外す ところから始めないといけません。
 
以前もちょっとお話をしましたが、自作PCにとっていまや
唯一といってよいほど厄介なパーツがこのCPUクーラーです。
取り付け自体も面倒ですし、そのたびにグリスを塗り直したり
しなければなりません。
 

 
めげずに頑張ってCPUクーラーを取り外すと、
その下に小さなチップが見つかりました。
 

 
これがUSB3.0のチップ。NECの「D720200F1」 です。
おもむろに型番で調べてみると「発熱しやすい」といった記載も
いくつか見つけることができます。やはりちょっと怪しいです。。。
 
■【コラム】マザーボードの殿堂 (50) マイクロATX最高クラスのハイエンドAMD 890GXマザー「MSI 890GXM-G65」 | パソコン | マイナビニュース
http://news.mynavi.jp/column/motherboard/050/index.html
NECのUSB 3.0チップであるD720200F1。D720200F1チップ全般に言えることだが、ベンチマーク時にけっこう発熱するので、できればファンを当てて利用したい

 
D720200F1 の大きさを測ってみると 約11×11mm になっていました。
15mm角のヒートシンク「HM-19」を取り付けるにはギリギリです。
 
熱伝導シートが付属しているのですが、これをだいたい11mm角に切って
貼り付けて使用してみます。
 

 
こんな感じで取り付けが完了しました。取り付け自体は簡単ですが、
隣接するパーツに ギリギリ干渉しない 感じで助かりました。
できるだけ小さいチップ用のヒートシンクを選んだつもりでしたが、
これでもまた大き目だということですね。
 
チップ用のヒートシンクというと、メインチップセット用、
ビデオチップ用、あとはメモリチップ用くらいが相場で、
それ以外のチップに付けるケースというのはなかなか無いと思います。
 

 
余談ですが、せっかくCPUクーラーを取り外したので、
久しぶりに Core i7-875K のご尊顔(?)も撮影してみます。
もう2年以上前のCPUですが、当時はハイエンドで張ったCPUで、
我が家ではいまだに第一線で活躍中です。
 

 
こちらもせっかくですので、ちょっとお高めの シルバーグリス
付け直してみました。その後エンコード等をしてみたときの
CPU温度も心持ち下がったような気がします。
(単にCPUクーラーの付け直し方が良かっただけかもしれませんが)
 
 
さて、USB3.0チップにヒートシンクを付けるという、ちょっと珍しい
作業についてはこれで完了です。問題は効果のほどですが、、、
 
その後、このUSB3.0に繋いだHDDにキャプチャを 6時間連続 で走らせてみたり、
このHDDからの読み出しで 20時間連続 のエンコードをしてみたり(えぐい・・)と、
いろいろ負荷を掛けてみたのですが、ここ2~3日実験してみたところでは、
問題なく動作をしています。以前のように気づくとドライブが無くなっていた、
といった現象はまだ再発していません。
 
たまたま問題が出ていないだけかもしれませんので、
まだしばらく使い続けてみないと 「治った」 とは言えないのですが、
ここまでのところは良好な結果を出しているといえるでしょう。
 
USB3.0はもうだいぶこなれてきていますので、最近のチップでは
こういうことは滅多に起こらないとは思いますが、もしちょっと
古いチップ を使っていて同じような症状が現れた場合には、
発熱を疑ってみる手はあるかもしれませんね。


2013/01/15 [updated : 2013/01/18 08:33]


この記事を書いたのは・・・。
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Donca 2013/01/18
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