早速「TMPGEnc Video Mastering Works 5」を試す - 「とても遅い」はかなり遅い
2011/01/10■2010/12/20 [TMPGEncは「Xpress」から「Video Mastering Works」へ - モザイクやスピード調節も!
TMPGEncは「Xpress」から「Video Mastering Works」へ - モザイクやスピード調節も!]
■2010/12/21 [部分モザイクに映像マージ 「TMPGEnc Video Mastering Works 5」体験版を試してみた!
部分モザイクに映像マージ 「TMPGEnc Video Mastering Works 5」体験版を試してみた!]
「TMPGEnc XPress 4.0」の後継となる 「TMPGEnc Video Mastering Works 5」、
通称「VMW5」のダウンロード販売が開始されました。価格は 9,800円 ですが、
ペガシス製品ユーザの方は 7,800円 での優待販売が受けられます。
XPress4.0からのアップグレードの場合は 5,800円 です。
私はXPress4.0のユーザですが、新版のVMW5の出来がどうなのか
不透明なところがありますので、直にアップグレード版を選択する
のではなく、あえて7,800円の 優待販売 のほうを選んで、
XPress4.0もそのまま使い続けられるようにしました。
5,800円のアップグレードだと ライセンス「数」 が増えませんので、
VMW5を入れた段階でXPress4.0のほうは使えなくなります。
動作については体験版である程度確かめているから良いのですが、
もし気づかなかったところに致命的な不具合か何かがあって、
それが直るまでTMPGEncが全く使えない、ということになると
困ってしまいますので、その保険としてこうなりました。
中身というか主な機能については、前回体験版のレビューをしてみた通り
ですので、ここでは割愛することにして、とりあえず私が普段よく
使っているエンコードをそのままVMW5でも試してみることにします。
私がよく行うエンコードは、ソースがHDDレコーダで録画したMPEG2で、
720×480、NTSCスクイーズ、9.2Mbpsのものを、MPEG4/H.264、768×432、
平均2Mbpsでエンコードする、というものです。このサイズはEeeBoxなどの
Atomネットトップで再生に支障がない ギリギリのサイズなのです。
VMW5になってエンコードエンジンが独自のものから x264ベース に
完全に置き換わりましたので、設定項目もかなり違うものが目に付きます。
詳細は置いておくとして、一番気になったのは一番下、エンコードの
パフォーマンス (速度)の欄が出来ていることです。
この欄はTMPGEncではお馴染みで、一番遅くすると一番キレイ、というもの
ですが、TMPGEnc XPress4.0ではMPEG4/H.264のエンコード時だけは
この欄がなく、基本的にクオリティおまかせのエンコードになっていました。
x264に同様のパラメータが存在したからなのか、この欄が復活しているワケです。
ということで、いくつかパラメータを変えてエンコードしてみました。
変えたのはそのパフォーマンス(速度)の欄と、VBRを 平均ビットレート
指定にするか 固定品質 (数値指定)にするか、という部分です。
その結果がこちらです。
ソフト | 時間 | レート指定 | 速度指定 | サイズ |
---|---|---|---|---|
XPress4.0 | 0h47m | VBR平均2Mbps | - | 397MB |
VMW5 | 0h53m | VBR平均2Mbps | やや遅い | 397MB |
VMW5 | 1h49m | VBR平均2Mbps | 遅い | 397MB |
VMW5 | 1h51m | VBR平均2Mbps | とても遅い | 397MB |
VMW5 | 0h22m | VBR固定品質65 | やや遅い | 258MB |
VMW5 | 0h41m | VBR固定品質65 | 遅い | 258MB |
VMW5 | 0h42m | VBR固定品質65 | とても遅い | 258MB |
VMW5 | 0h20m | VBR固定品質50 | やや遅い | 89MB |
まだちゃんと検証できているワケではないのですが、XPress4.0のときと
比較すると、VMW5の「とても遅い」というのは 2.5倍近くの時間 が掛かる
ことが分かります。同じくらいの時間なのは「やや遅い」あたりです。
これは単純に遅くなった、と見るべきではなくて、逆にXPress4.0の
ときのおまかせ設定がVMW5でいうところの「やや遅い」くらいの
クオリティだったのではないか?という考え方のほうがしっくりきます。
(実際には正確に画質を比べてみないとわかりません)
なお、平均ビットレート指定よりもVBR固定品質指定をしたほうが
エンコードの 速度は上がる ようですが、これも画質とのトレードオフに
なっているのかどうか、これからじっくりと検証をしてみたいと思っています。
いずれにせよVMW5での自分なりの定番設定というのを作りこんでいくことに
なるわけですが、それが定まってくるのはまだもうちょっと先になりそうです。
2011/01/10 [updated : 2011/01/10 23:59]
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