満を持してSandyBridge登場! 目玉はやはりHWエンコーダと内蔵GPU

2011/01/03

■4Gamer.net ― Sandy Bridgeがやってきた!~プロセッサの基本性能は順当に向上(Core i7・i5・i3(LGA1155))
http://www.4gamer.net/games/098/G009883/20110102001/
■4Gamer.net ― 「Sandy Bridge」レビュー。従来製品をまとめて葬り去る新製品は「買い」だ(Core i7・i5・i3(LGA1155))
http://www.4gamer.net/games/098/G009883/20110103001/
■ASCII.jp:内蔵GPUの存在を大きく変える「Sandy Bridge」の性能とは?|最新パーツ性能チェック
http://ascii.jp/elem/000/000/580/580089/
■【元麻布春男の週刊PCホットライン】 デスクトップ用Sandy Bridgeを検証する
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/hot/20110103_417997.html
■【多和田新也のニューアイテム診断室】 Intelの普及価格帯CPUを一新するSandy Bridgeこと「Core i7-2600K/i5-2500K」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/tawada/20110103_417994.html
 
年明けから自作PC界隈の話題は 「Sandy Bridge」 一色となっています。

 
というのも 1/9から発売 が開始されるという Sandy Bridge のレビューが
各ニュースサイトで解禁になったからで、ベンチマークも含めた詳細な
レビュー記事が溢れ返ることになりました。多分にIntelのマーケティング
シナリオの良さがあるとはいえ、やはりパフォーマンスを誇る 「自信作」
であるからこそのPRといえるでしょう。
 
ベンチマークを含めた総合的な評価は上述の各レビュー記事とはじめ
多くの記事が見つかることと思いますので、詳細は割愛しますが、
目だったところでいえば、
 
内蔵グラフィックス機能 の大幅性能向上
ハードウェアエンコード機能 の搭載
・新ネイティブ命令セット AVX の搭載(Win7のみ)
 
といったあたりが挙げられます。他にも細かい点でいえばAES-NIによる
暗号処理の高速化や32nmプロセス化による恩恵の有無など、気になる点もあります。
 
一方で、
 
新ソケット(LGA1155) の採用による既存製品(LGA1156)との非互換性
 
という点も見逃せません。
 
私が先日購入したサーバPCは Core i7-875K のマシンであり、
「なぜこの時期にSandyBridgeを待たずにわざわざ旧CPUを買うのか?」
というコメントをいくつか頂きました。その答えは、
 
 
 冬休みに間に合わないから
 
 
というしょーもない理由もさることながら、「アーキテクチャが変わる」
ことそのものに若干の不安を感じていたからです。
 
PCとしてみれば従来どおりのIntelマシンとして使えるはずですが、
ソケット周りから変わるということは、マザーボードについては
 
 「新顔」を使うことになるわけで、
 
搭載される各種デバイスのチップも、さらにBIOSの設定項目などにも
若干の変化が出てきます。(内蔵GPUの利用有無やOC関連設定など)
 
これが Windows で使用するものであるならば特に不安はありません。
メーカも発売前にまさかWindowsでちゃんと動くかどうか検証していない
ということは有り得ないでしょうし、発売後に不具合が出ても
あっという間にパッチで対応するくらいの体制は整えているでしょう。
 
しかし、Linuxのディストリビューションでは話は別です。
もし 「何か上手く動かないんですよねー」 となった場合、
それが解決するまでにどれくらいが掛かるのか、予測がつきません。
 
もちろん、やってみて普通に動いてしまえばそれは単なる 「杞憂」
なるワケですが、そのリスクを今背負うほとSandyBridgeが魅力的なのか
というと、個人的にはそこまでの感じはしなかった、という印象がありました。
 
前述のSandyBridgeの主なメリットを再掲しますが、
 
・内蔵グラフィックス機能の大幅性能向上
・ハードウェアエンコード機能の搭載
・新ネイティブ命令セットAVXの搭載(Win7のみ)
 
この中で「サーバPCとして 使う上で強力に効いてくる部分」というのは
実はほとんど無さそうな気がするからです。WindowsかLinuxか、という点
ではなく、デスクトップかサーバか、というのがポイントなのですが、
サーバで使う限りグラフィックスは ほぼ宝の持ち腐れ です。
AVXについては今後ソフトによっては対応してくるところがあるかも
しれませんが、今のところ予定は未定です。
 
SandyBridgeの新CPU、たとえば「Core i7-2600K」は、定格動作でも
Core i7-875Kより早い 3.40GHz で動きますので、そういう意味では
放っておいても従来品より速い、という言い方はできるのですが、
その場合に見込めるパフォーマンスアップというのはおそらく10~30%
くらいに落ち着きそうな予感です。前述の「枯れていないことの不安」と
天秤に掛けると、まだちょっと無理する必要もないのかな、という感じが
したのでした。
 
 
翻って、自分用のデスクトップPC、特に エンコーダPC として使うことを
イメージしてみると、もう1にも2にも SandyBridgeで決まり! というのは
他の方と同じ印象です。特に MPEG-2、MPEG4-AVC/H.264 のハードウェア
エンコーダ 「Quick Sync Video」 は衝撃的で、自分でエンコード、ビデオ
キャプチャなどをする人ならこれを活かそうとしない手はないでしょう。
 
エンコード単体で見ると数倍のパフォーマンスが確認されて
いるようですし、実際にはディスクからの読み込み等もネックに
なるとはいえトータルでエンコード速度が2倍くらいになったり
するようですので、既に対応を完了した TMPGEnc VMW5 をはじめ、
エンコード系のソフトはこれからほぼ間違いなく対応を表明してくる
のではないかと思います。
 
また、内蔵グラフィックス機能の性能が大幅向上した点についても、
いままで3Dゲームを快適に動かすためにしぶしぶ 別売りカード を購入
していた層のある程度が「内蔵でもいいか、そのぶん1万円くらい浮くし」
と思えるようになったのはかなり大きいと思います。
 
実際にはハイエンドカードとはまだまだ性能差があるのですが、
そこまで求めていないという人は多かったでしょうし、
そういう「ビデオカードはそこそこでいい」と思っていた層にとって
SandyBridgeは相当に コストパフォーマンス が高いCPUになるでしょう。
 
ちなみに、SandyBridgeにさらにハイエンドビデオカードも積んで
「これで俺サマ最強!」という構成を考えられている方は、
Quick Sync Video(ハードウェアエンコーダ)は内蔵グラフィックス機能が
プライマリディスプレイ設定 の時しか効かない、という点には注意する
必要があるでしょう。内蔵グラフィックス機能を切ってしまったり、
デュアルディスプレイにしても内蔵側をセカンダリにしたりすると
Quick Sync Videoは使えなくなってしまうそうです。
 
こうした特定機能(主に映像周り)以外でも、前述のとおり
放っておいても周波数向上ぶん(数割)くらいの性能向上は
期待できた上で 「お値段据え置き」 という感じにはなりますので、
普通の個人用PCとして自作するのであれば当面はSandyBridgeが
ベストチョイスということで良さそうな気がします。
 
当然、既存のCore-i7の8シリーズなどは押し出される形で値下がりする
でしょうから、それを待つという選択肢もありますが、なにぶん
今からあえてLGA1156 セットを買うのはどうなのよ」という問題が
付きまとうことになりますので、やはりあまり得策ではなさそうです。
 
後継となるIvy Bridgeはどうやらかなり遅れそうな雰囲気ですし、
その際にもピン互換(LGA1155)が保たれそうだという情報もありますので、
SandiBridgeが買い控えられる理由もあまりないでしょう。しばらくは
このSandyBridgeが 定番の地位 をがっちり押さえそうな予感がしますね。
 
■2011/01/05 [SandyBridgeのチェックポイント、HD3000、P67/H67、そしてエンコード画質は?
SandyBridgeのチェックポイント、HD3000、P67/H67、そしてエンコード画質は?]


2011/01/03 [updated : 2011/01/03 23:59]


この記事を書いたのは・・・。
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