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2007/01/01 23:59 - 2007/01/01

格闘技とお笑いを「美味しいシーン」だけ切り取って見たい視聴者たち

カテゴリ : コラム タグ :

    あけましておめでとうございます。
    今年もまた1年、よろしくお願い申し上げます。
    2007年がみなさまにとって楽しい1年でありますように。
     
     
    さて、新春コラムです。こんばんは。
     
    「大晦日といえば格闘技」 というプログラムが始まったのは果たして
    何年前からだったのか、もう思い出せません。ただボクシングの亀田選手
    の一件も影響しているのか、どうも格闘技そのものに対する熱狂は、
    一時期と比べて冷めがちになっているような印象を受けます。
     
    今年のメインを張った秋山選手vs桜庭選手も、なにやら後味の悪い結果に
    終わってしまいました。今年の合言葉は 「滑るよ!」 でひとつ。
     
    さて、右の写真は、その 「K-1 Dynamite!! 2006」 のひとコマです。
    何かお気づきの点はありますでしょうか? そうです。
     
     リング中央に大きく「エヴァンゲリオン」の文字が
     
    刻まれています。これはスポンサーであるパチンコ企業の新商品、
    「CRエヴァンゲリオン」の広告です。お茶の間のゴールデンタイムにこれだけ
    エヴァが出てくると気恥ずかしいものがありますが、それは置いておきましょう。
     
    2ちゃんねる実況板ではこう書かれています。
     
     
     「つまりリングが 『エヴァ』 だったら今日の試合ってことだな」
     
     
    これが今日の主題と関係する部分です。
     
     
    実況板に書かれた上の言葉、こんな思考が必要になるということは、
    よほど長い時間をかけて、
     
     別の日の過去試合の録画映像が流された
     
    ということになります。実際、5時間以上もある放映時間の中で、
    最初の1時間以上がまさに 100%が過去試合 でした。私も見覚えがあった
    2004年の「魔沙斗選手vs山本KID選手」の試合が延々とテロップなしで
    当日の試合であるかのように流れているのにはため息が出ましたが、
    それすらも「ローブローで一時中断した部分」だけは綺麗にカットしてありましたね・・・。
     
    実況板ではみんなで、
     
     「これ、今日じゃないよね?」
     「これも、これも、今日じゃないよね?」
     
    という確認の書き込みが相次ぎ、とにかく試合の映像が流れるたびに、
    「それがお目当ての当日カードかどうか」を、自分の頭で考えなければ
    ならなかったのです。そこで飛び出したのが冒頭の言葉でした。
    リングに「エヴァ」と書いてあるかどうかで見分けろ、というワケです。
     
    実際、前半部分の脱力感はかなりのものでした。私自身はというと、
    お目当ての魔沙斗選手の試合が始まりそうな時間をあらかじめ見計らって、
    それ以外の時間はロクにテレビを見ていませんでした。
     
    人気が落ちたとはいえ、まだそれなりに求心力がある格闘技番組ですが、
    テレビ放映の現状はというと、その魅力だけではカバーしきれないほどの
    長時間の視聴率獲得ノルマを担わされて、結果的に 密度は激薄 になっています。
     
    そして私たちは、その激薄にされてしまったコンテンツの中でも、
    いろいろな方法を駆使して何とか「密度の濃い部分だけ」を堪能するために
    あくせくします。チャンネルをザッピングしたり、ネットで違うものを見ていたり、
    とにかく、「場つなぎの古い映像なんか」 に時間をとられたくはないのです。
     
     
    もう1つ、暮れの特番つながりでご紹介したいものがあります。
    漫才界の暮れの恒例 「M-1 グランプリ」 です。
     
    実をいうと私はお笑い番組があまり好きではありません。
    でも、お笑い自体が嫌いなワケではありません。お笑いを見て爆笑することも
    数多くあります。その私がお笑い番組を見ないワケは、お笑い番組の中に、
     
     笑えない部分、スベっている部分が
     
    かなり多くあるからです。それも大抵、爆笑できる時間の3倍くらいは
    そのスベった時間です。アレを見ているのは非常にツライものがあります。
    自分は貴重な時間を使ってまで、どうしてこんな気まずい思いをさせられなければ
    ならないのだろうと、思わず自問自答してしまいます(←大げさ)。
     
    「つまりお気に入りの芸人だけを見たいのね」とおっしゃる貴方、
    それもちょっと違います。ご存知の通り、お笑いというものは、
    たとえ同じ人が同じネタをやっても、成功/失敗の差が激しいものです。
     
    「このコンビ面白いよ」と他人にオススメしたくなるようなお気に入りコンビでも、
    実際には半分くらいがスベっています。そしてお気に入りだからこそ、
    そのスベっている姿が痛々しくて見ていられない ときもあります。
    そんな経験を繰り返すうちに、「スベったのを見たときのダメージ」だけが
    頭に残り始めて、結局は次第に、
     
     「笑える時間」より「イタイ時間」のほうが長いから見るのやめよう
     
    という思考になっていくのです。
     
    ところが、私は最近、Wiiから見られるYouTubeページ 「Wii-Tube」 という
    サービスを作って自分自身でもいろいろ動作チェックがてら使っているのですが、
    そこで見た2006年のM-1グランプリの覇者 「チュートリアル」 の漫才が、
     
     面白いのです。久しぶりにこんなに笑いました。
     
    こんな面白いものをどうして今まで見ようとしなかったのだろうと、
    思わず自問自答してしまいます(←大げさ)。
     
    では、今日を境に私はまた漫才を見るようになるでしょうか?
    いや、おそらく今後も見ないと思います。
    今はたまたま面白いものを見られたけれども、実際にお笑い番組を見ればまた、
    あの スベった出し物の連打 に見舞われることは目に見えているからです。
     
    実はこれに似た現象を一度体験したことがあります。
     
    ネットの上でよく話題になるお笑いグループ 「ラーメンズ」
    日本語学校シリーズ、ギリジンシリーズなどいくつかの名作があります。
    私は実際に動いているラーメンズをYouTubeで初めて見ました。
     
    「日本語学校アメリカン」 「タカシと父さん」「バニーボーイ」などを見て
    抱腹絶倒した私は、結局ラーメンズのDVDを、2つのDVD-BOXを含めて9枚も
    所有することになりました。そこで気が付いたのは、私が見たYouTubeの映像は、
     
     ラーメンズの 最も巧くいった舞台、つまりベストシーン だった
     
    ということでした。もちろん、他の出し物も笑えるものは沢山ありますが、
    トータルでみると、DVDでさえスベっているネタのほうが多い のです。
    そして私は、あらためてラーメンズのネタの中で、自分が笑えると思った
    ネタだけをかき集めたベスト版を作る作業をすることになったのでした。
     
     
    ここで、YouTubeはDVDの売り上げを増やすか減らすか、といったお話は
    本日の主題ではありません。私がこの一連の体験で感じたことは、
     
     いともカンタンに「ベストシーン」を抜き出してくれる
     
    という、CGM的なサービスが持つ機能の 効率性と残酷性 です。
    「お笑いを見るなら、スベったシーンも含めて1つのコンテンツだろう?」
    という放送局の意図をヨソに、私たち視聴者は実はいつでも、
     
     「一番ヒットしたベストシーンだけ抜き出して見せてくれよ。
      それ以外の退屈なシーンに貴重な時間を使いたくないんだ。」
     
    という本音を隠し持っているハズです。YouTube、そしてそのYouTube映像の
    ブックマーク数を見せてくれる「はてなブックマーク」のようなCGMサービスは、
    その期待に残酷なまでに応えてくれます。
     
    そもそもCGMのウリの1つは、星の数ほどあるコンテンツをすべて見るわけには
    いかないから、「誰かが何度も見たよ」「誰かが面白いというマークを付けたよ」
    という印を目安にして、面白い確率が高いものを選別しようというものでした。
     
    ではテレビ放送は、星の数ほどコンテンツがあるわけではなくて、
    ある程度の長さで番組は完結してしまうわけだから、面白い部分も
    退屈な部分もスベった部分も ぜんぶひっくるめて見てくれるよね?
    という理屈が通るかというと、それが全然通っていないということになります。
     
    前述の格闘技番組でいえば、5時間も続いていたあの番組は、重要な部分だけ
    抜き出せば1時間で十分な内容しかなかったかもしれません。お笑い番組も、
    その日抜群にウケたコンビだけに絞れば相当密度の濃い笑いが作れたでしょう。
     
    「それでは商売が成り立たない?」
     
    ええ、それはモチロン理解しています。そりゃあ面白い映像が5時間ぶんも
    簡単に作れたら誰も苦労はしません。それができないからこそ、せいぜい
    1~2時間のコンテンツを騙し騙し5時間に引き伸ばして勝負しているのです。
     
    でも、視聴者の側でふくらむ欲望は、それを受け入れてはくれません。
    実際に、面白い部分だけを切り出すテクノロジが十分すぎるほど揃って
    いるのは誰の目にもわかります。それだけに、制作者サイドが「量の確保」のために
    意図的にそれ(選別)をしていない のも、しっかりと判ってしまいます。
     
    制作者サイドの苦しい事情はどうあれ、視聴者側から見ればどうしても、
    ササニシキにタイ米混ぜてるような気分が実感できてしまいます。
    これがお米だったら腹も減るでしょうから仕方なく全部食べるかもしれませんが、
    テレビは数あるエンタテインメントの1つにすぎません。
     
     「もう美味しいトコロをつまみ食いするだけで十分なんだ。
      それ以外の時間は、テレビじゃない別の娯楽 を堪能するからさ。
      昨年の録画を見てるくらいなら、ネットを見てたほうがずっと有意義だしね」
     
    つまり他の娯楽と有限の時間を奪い合う立場にあるテレビ放送は、
    今まさに買い叩かれている状態にあるのです。逆に言えばそれくらい
    視聴者は自分の時間を無駄にされたくないと思っていることになります。
     
    YouTubeは、制作者サイドが納得するかどうかに関わらず、コンテンツを
    バラバラに刻み込み、おいしい部分だけを拾い喰いする世界を見せつけました。
    それは一昔前に叫ばれた 「VOD (Video On Demand)」 の理想形にも似たもので、
    新しいコンテンツ視聴の可能性を見せてくれた一方で、コンテンツ制作者サイド
    には大きな不安を手土産にして渡すこととなりました。
     
     ショートケーキを作ったら、上に乗せたイチゴだけ持っていかれた、
     
    という世界は確実に訪れています。しかし、イチゴ単体では食べられないケーキ
    を作ったとしても、結局は 「イチゴがとれないケーキ」 そのものが見向きも
    されなくなってしまったりして、元も子もないことになるかもしれません。
     
    YouTubeのようなツールがより残酷に機能するとしたら、大晦日の格闘技は
    純粋に「試合時間だった部分」だけしか無かったことになるでしょう。
     
    リングに刻まれた「エヴァンゲリオン」という文字は、あの日テレビをみていた
    私にも実況板の住人たちにも、その識別のために記号にしか見えなかったのです。

    CK@デジモノに埋もれる日々 @ckom
    ブログ「デジモノに埋もれる日々」「アニメレーダー」「コミックダッシュ!」管理人。デジモノ、アニメ、ゲーム等の雑多な情報をツイートします。



    投稿者 CK : 記事URL | コラム | | 2007/01/01 23:59


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