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2006/06/04 23:59 - 2006/06/04

ネタを積み上げろ! - 「涼宮ハルヒ」と「ぱにぽに」に見るネットマーケティング

カテゴリ : コラム タグ :

    日曜コラムです、こんばんは。
     
    ここ1~2ヶ月ほど、「涼宮ハルヒの憂鬱」 の話題が
    ネット上を埋め尽くしたことは記憶に新しいことでしょう。
     
    エンディングに組み込まれた動きの激しい独特のダンスシーンは、
    YouTubeにアップされて瞬く間に広がりました。
    そのエンディングテーマ曲「ハレ晴レユカイ」には、
    「ネギま!」の「ハッピーマテリアル」以来となるオリコン
    ランキング上位奪取の運動が起こり、その影響もあって、
    Weeklyシングルランキング5位にまで上り詰めました。
     
    ■涼宮ハルヒが起こしたYouTubeの憂鬱、ネットマーケティングの大成功例。
    http://mitaimon.cocolog-nifty.com/blog/2006/05/youtube_e773.html
    原作を読んでいるものは、うっかり解説したくなる。
    原作を読んでないものはその解説を読んで、原作が欲しくなる。
    そして読んで解説したくなる。それをまた読むものがいて、
    原作が欲しくなる。以下、無限ループ。
    そしてネットに言説は増殖していくわけです。

     
    ライトノベルとしての涼宮ハルヒシリーズが大人気だった「らしい」
    ということは私も知っていましたが(原作を読んだことはありません)、
    あの「公式サイト」を初めて見たとき、私は恥ずかしながら、
     
     「これは、だめだ。」
     
    と思いました。そのメチャクチャな作りが原作の何らかのエピソードに関係
    していることは誰でも気が付きます。しかし、それと同時に 「原作ファン
    向けの内輪ネタ」 に終わってしまう危険な雰囲気を十分に醸し出していました。
     
    ところがフタを開けてみると、上記の記事に克明に記されている通りです。
    話題は話題を呼び、EDテーマのランクインが果たされた後も勢いは衰えません。
     
    ハルヒシリーズは、ネットで話題になりそうな「火種」を山ほど用意して
    いますが、まるで、その火種に直接火をつけたり、火の勢いを煽ったり
    するのは「視聴者の役目」であると割り切っているかのようにも見えます。
    自ら煽る時間があるくらいなら、むしろ「火種」を増やすことに時間を掛ける、
    そんな意気込みすら感じられます。
     
     公式サイトのあらすじ紹介に「縦読み」を仕込んでいる(!)
     
    とか、ひと昔前だったら考えらません。縦読みは2ちゃんねるの
    シンボルテクニックであり、スタッフが2ちゃんねらーと同類と
    見られることは、以前だったら許容し得ないリスクだったハズです。
    しかし、今はこのようにスタッフが「ネット住人と同じ境地」にいることが、
    アピールの材料として活用されるようになっています。
     
     
    さて、ネット住人への信頼を拠り所に爆発したアニメなら、「ハルヒ」の前に
    語らなければならない作品があります。それが 「ぱにぽにだっしゅ!」 です。
     
    「ぱにぽに」は普通に人気の脱力ショートマンガでした。それがアニメ化され
    「ぱにぽにだっしゅ!」となったとき、スタッフは1つの大きな賭けに出ます。
     
     それは 「2ちゃんねらーを取り込んだネタ作り」 です。
     
    TX系とはいえ、まがりなりにも全国に電波配信されるアニメの中に
    あれだけあからさまに2ちゃんねるネタを取り込んだのは、
    後にも先にもこの「ぱにぽにだっしゅ!」だけでしょう。
     
    その際たるものが「黒板ネタ」と呼ばれるモノです。
    教室のシーンで背景に広がる黒板にひたすらマニアックなネタが書き込まれて
    それがシーンが切り替わるごとに違うネタに変わっていきます。しかもそれが
     
     ストーリーとは全く関係ない
     
    というところがポイントです。2ちゃんねるの実況板ではこの「黒板ネタ」
    をフォローする目的だけでも、常軌を逸した熱気が立ち込めました。
     
    その黒板に、
     
     「 スレ進むのはやすぎ! 」
     
    と表示されたとき、誰しもが目を疑ったことでしょう。
    画面とネットが同時進行していることを先読みしてネタを作っているのです。
    それが伝わった瞬間、画面の中とネットの間には、絶妙な親近感が生まれました。
     
    「ぱにぽにだっしゅ!」は、本編とは全く関係のない「黒板ネタ」を火種とすることで、
    ネットの話題を焚き付けたのです。その最たるものが「ぱにぽにWiki」でした。
     
    ■ぱにぽにWiki
    http://wiki.livedoor.jp/paniponi765/
     
    ここには原作マンガからアニメまで、ぱにぽにの全てが詰まっています。
    黒板ネタについても、そのほとんどが解説されています。
     
     
    せっかくですから、スクエニ繋がりでもう1つ行ってみましょう。
    アニメではなく、オンラインゲーム 「ファイナルファンタジーXI」 について。
     
    オンラインゲームの謎解き設計というものは、非常に神経を使います。
    というのも、スタンドアロンで楽しむゲームと違い、仲間との会話の中で
    自然とネタバレが促進されてしまうためです。
     
    従って、オンラインゲームの謎解きは、通常のゲームより遥かに難解に
    なっています。実際、たった1人でゲームそのものから得られる情報のみを
    頼りにして進んでいっても、不親切すぎてほとんど何も解くことができません。
    すでに解き方を知っている仲間に尋ねて、1から10まで教えてもらって、
    なお難しさが残っている、そんな程度でちょうど良いのです。
     
    何かに似ていませんか? そう、上で解説した「涼宮ハルヒ」や「ぱにぽに」が
    作っていた大量の火種のお話です。火種は沢山つくるけど、その発火のさせ方を
    親切に教えてあげたりはしない・・・いや、火種だけ用意しておけば、あとは
    プレイヤー同士のコミュニケーションによってその全容が次々に暴かれていく、
    その過程を製作側が見越しているのです。
     
    FFXIには、本編ストーリーとは直接関係のない箇所に、いくつかのマニアックな
    設定があります。たとえば「技連携の仕組み」、たとえば「合成レシピの解明」、
    たとえば「レアモンスターの出現場所」、これらの全容を暴き出したのは、
    もはやゲームの中ですらなく、Webの上で情報を交換しあったユーザたちです。
     
    ■FF11連携表
    http://www.koji27.com/soft/ft/chain.htm


    そして、その情報があらわになればなるほど、ハッキリと判ることがあります。
     
     「これは、ネットがなければ誰も解明し切れなかった!」
     
    今風に言えばこれは Wisdom of Crowds とでも表現すればよいでしょうか。
    コミュニティによる集合知が発生して初めて、その対象は理解されるに至りました。
     
    それが「発生すること自体」はポイントではありません。それが発生する
    ことを見越して、謎解きのエスコートをプレイヤー同士の共同作業に委ね、
    火種の作りこみだけに注力しているところがポイントなのです。これはつまり、
     
     ネット上で高速に情報交換されることを前提としたネタ作り です。
     
    今までの常識でネタ作りをしたものが、ネット上の高速な情報交換に晒されたら、
    それこそ数日で全てが明らかになってしまいます。今までは10のネタを用意していれば、
    1のスピードで消費されるネタは10の期間だけ話題を作れました。ところが、
    ネットの超高速情報交換網が存在する現在では、10のネタが10のスピードで消費され、
    1の期間しか話題が持ちません。「ハルヒ」「ぱにぽに」「FFXI」が取った戦略とは、
     
     10のスピードで消費されるなら、100のネタを準備しておけ
     
    という至極単純なものでした。それが今、何もかも飲み込んでしまうブラックホール
    のようなネットのCrowdsの、計り知れない「知の欲求」を満たしているのです。
     
     
    私は以前、「ティザー広告の死」についてお話したことがあります。
     
    新製品の情報を1~2ヶ月掛けて小出しにする「ティザー広告」は、ネットの
    高速な情報交換網に晒されたとき、あっとういう間に飽きられてしまいました。
    ネット・コミュニケーションがベースになる時代、飽きられないための
    大量のネタを準備することは、以前よりはるかに大変な作業となるハズです。
     
    しかし、それはどうしても必要なことでした。ネットマーケティングにおいて、
    視聴者(ユーザ)の口から語らせることは何よりも重要なことであり、そのためには
    「語りたくなるような、込み入ったネタ」 が大量に必要なのです。
     
     
    DVD 涼宮ハルヒの憂鬱 通常版


    DVD ぱにぽにだっしゅ! 通常版



    CK@デジモノに埋もれる日々 @ckom
    ブログ「デジモノに埋もれる日々」「アニメレーダー」「コミックダッシュ!」管理人。デジモノ、アニメ、ゲーム等の雑多な情報をツイートします。



    投稿者 CK : 記事URL | コラム | | 2006/06/04 23:59


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    ▼ コメント ▼

    No.2945   投稿者 : とんび   2006年6月 6日 02:33

     このあたりのネットワークでのコミュニケーションを意識した作りを、最初に感じたのは「バーチャファイター」です。ほとんどのコマンドが、隠されていたので、凄い勢いでコマンドを書いたファイルが行き交ったものです。
     アニメでは語り尽くされた感もありますが「エヴァンゲリオン」が、その嚆矢と言っていいと思います。謎が投げっぱなし。
     どちらにもセガが関わっているのは、単に私の視野のせいなのか、それ以上の意味があるのかは、興味があるところです。セガは不親切を許容するのか!、とか。
     さらに辿れば、ゲームではADVENT(RPG・アドベンチャーゲームの始祖)にたどり着いちゃったりしますが、今は全部教える親切なものより、ユーザーに委ねる「少し不親切」なものが受ける周期に入っている感はします。


    No.2950   投稿者 : teracha   2006年6月 6日 13:31

    所詮ネタはスパイスのようなものです.
    「ハルヒ」も「ぱにぽに」も,ネタ以外の部分が多くの人に受けていたからこそネタが生きていたのでしょう.そうでなければ見向きもされなかったと思います.
    こんなことは言うまでもないことでしょうが,このエントリーだけを読むと「ネタをたくさん仕込んでおけば売れる」と勘違いしそうなので一言言いたくなりました.


    No.2954   投稿者 : オズマ   2006年6月 9日 08:56

    どうでもいいコメントやら長ったらしい、説明はいい

    問題は

    「なぜGUN道が取り上げられていないか」

    ということだ。


    No.2956   投稿者 : 池田鶏   2006年6月 9日 18:02

    TBさせていただきました
    これは凄い口コミュニケーションですね


    No.2958   投稿者 : デンジャラス斉藤   2006年6月10日 23:11

    去年の下半期と今年の上半期に大人気のアニメを見比べてみると面白いッス


    No.3122   投稿者 : 匿名   2006年7月 4日 21:02

    一分都


    No.6167   投稿者 : 涼微   2007年1月10日 01:08

    はじめまして!こんにちは!
    トラックバックさせていただきますm(__)m


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