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2005/11/20 23:59 - 2005/11/20

誰かがきっとスポットライトを浴びせる - 情報のオープンソース

カテゴリ : コラム タグ :

    日曜コラムです。こんばんは。
     
    最近発生したSonyBMGの 「XCP事件」 は既に多くの方々がご存知のこと
    でしょう。音楽CDに新しいタイプのプロテクトを掛けようと採用したのが「XCP」
    という仕組みでしたが、それがこともあろうに rootkit と呼ばれるハッキング
    手法と同じ隠蔽方法を用いて人知れず自動インストールされ、その隠し穴が
    他のマルウェアに悪用される可能性まで残してしまった、という事件です。
    海外では既に、これが 「犯罪」かどうか、という議論まで発生しています。
     
    ■“スパイ的コピープロテクト”の波紋
    http://www.itmedia.co.jp/news/topics/xcp.html
     
    SonyBMGはおそらく、このプロテクト手法がここまで拒絶されるべき性質の
    ものであることなど、導入当時には全く理解していなかったでしょう。
    自分たちの音楽データを「悪どいリスナーたち」に奪われないように、
    リスナーには気が付かれないようにコッソリ監視したい、そして
    そんなツールが実際にあると言われて一目散に飛びついた。。。
    そんな何気ない経緯であったに違いありません。
     
    もちろん、結果として顧客であるリスナーに掛けた多大な危険と迷惑
    への責任は、発売元のSonyBMGにあることは言うまでもありません。
     
     
    さて、今日お話したいのは、XCPそのもののコトではありません。
     
    私たちは ネットに「住んで」います。イヤな言い方かもしれませんが、
    このブログをご覧になっているような方々は、おそらくネットの情報に
    リンクされた生活が当たり前になっているでしょう。
    XCPのことも、イヤでも耳に入ってきます。
     
    では、逆に、
     
     もし数ヶ月前からネットのない生活をしていたとしたら?
     
    「音楽CDにXCPが組み込まれていてね、それがあなたのパソコンに勝手に
    インストールされてね、色んな弊害があってね・・・」という情報に、
    あなたは 果たして気が付くことが できたでしょうか。
     
    パソコン雑誌の最初のほうにある「ニュースヘッドライン」みたいな欄には
    掲載されるかもしれません。でも、それが話題を呼ぶことはないでしょう。
    そう考えるとちょっと空恐ろしい気分になりませんか?
     
    事実上、無限の場所を得たネットでは、情報は存在させたい意識の数だけ
    存在することができます。そして存在を許された後に、どの存在が人々の
    関心を集めるのかを競うことになります。
     
    対して、既存の商用メディアは 「枠」を争うメディア でした。
    「枠」から漏れた情報は存在しなかったことになり、
    私たちは「枠」の外で何が起こっているかを知る由も無く、
    また、知りたいとも思ったことがありませんでした。
     
    ■山田祥平のRe:config.sys: システムダウンを伝える手法
    http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/1118/config081.htm
    放送は24時間、新聞は朝刊なら40ページ、夕刊なら16ページ程度
    という物理的なスペースの制限がある。放送はどうあがいても24時間
    の枠を超えることはできないし、新聞は増頁といった手段も残されて
    はいるが、よほどの大事件でも勃発しない限りはレギュラー頁数が
    守られる。このスペースに載せられないコンテンツは捨てられる運命
    となるし、載せるべきニュースがなくても、スペースを埋めなければ、
    メディアとしての体をなさない。

    XCPの件に限らず、GateKeeper事件、PSPボタンずれ事件、UMD射出事件、
    ああぁ・・・Sonyばっかりだ・・・ええと、gugoshotの件でもいいですし、
    iPod nanoの液晶傷つきの件でも構いません。「のまネコ事件」
    その最たるものでしょう。私たちはネットに「住んで」いなかったら、
     
     こんな情報は何1つ気に留めることなく、
     
    普通の生活を送っていたのかもしれません。しかし実際に今、それを知って
    しまっている私たちにとって、それはとても恐ろしい世界に思えるでしょう。
    それはさながら、「マトリックスの赤い薬」に近いものがあります。
     
     
    ネットの上には無限のスペースがあります。ですから、情報にフォーカスを
    当てる役目を担うのは、商用メディアでなくても、誰にでもできます。
    実際、こうした情報はちょっとした突破口から一斉に拡散していきます。
     
    「PSPボタンずれ事件」も「のまネコ事件」も、ネット上にいる聴衆たちが
    スポットライトを浴びせなければ、商用メディアが大きく取り扱うことは
    決してなかったでしょう。「GateKeeper」の件に至っては、いまだに草の根の
    情報でしか取り上げられることはありません。でもそれで良いのです。
    私たちは既に、商用メディアがカバーし切れない部分では、
     
     自然かつ強力に、草の根メディアがその代替を果たす
     
    ことを知っているからです。商用メディアに取り上げてもらえなければ
    情報が存在しないことになっていた、あの時代とは違うということを、
    私たちは肌で感じているのです。
     
    一人一人が何気なく気が付いたことを発信し合い、その中でみんなが注目する
    情報があると、聴衆は一斉にスポットライトを浴びせてその情報を明るみに
    出そうとします。XCPの件などは、ひと昔前であれば
     
     「うまくやり過ごせば鎮静化するかも」というレベル
     
    のお話だったかもしれませんが、今のネットにはそれが通用しません。
    これを私は 「情報のオープンソース」 と呼びました。・・・って、
    いやいや、私が呼ばなくても既に多くの人がそう言っているワケですが、
    あらゆるジャンルの情報には常にその分野に詳しい誰かの目が光っており、
    何か注目されるべき情報があると一瞬にして広範囲に伝達されていく
    というこのネットワークは、結果的に、みんなで一致団結して情報を
    洗練させているかのような錯覚を覚えるほど、
     
     抜け目の無い情報共同体を形成している
     
    のです。2ちゃんねるも、はてなブックマークも、そして多くのブログも、
    そうした情報抽出の場であり、かつ情報精査の場として機能するのです。
     
     
    ここで「オープンソース」という言葉が出てきました。
    元々「オープンソース」と言えば、オープンソース・プログラミングのことです。
    それに相対する存在といえば、商用ソフトベンダであり、商用ソフトベンダ、
    特にMicrosoftは、オープンソース(特にLinux)のことを指差してこう言い続けました。
     
     「本当に信頼あるソフトは、ボランティアの集まりなんかでは作られない。」
     
    しかし、その論調のトーンは、最近は控え気味になりつつあります。オープンソース
    の手法には明らかに開発資源の無限化というメリットがあり、今すぐ逆転される
    ことはないにせよ、いたずらに敵対することには少なくないデメリットがあります。
    できれば自社のビジネスに良い方向で作用させられないかと考え始めたのです。
     
    一方で今、ネットとブログに怯える商用メディアは声高にこう叫んでいます。
     
     「真のジャーナリズムは、草の根の衆愚なんかからは生まれない」
     
    どうでしょう。論調が良く似ていませんか?
    ここから示唆される今後の情報社会の姿とは、一体どんなものでしょうか。
     
    草の根メディアは、一見すると信頼性のないゴミ情報の塊に見えますが、
    それは今まで私たちが持っていた情報流通のスキームがあまり洗練されて
    いなかったためだということが、最近見え始めています。その最たるものが、
     
     まとめサイトとしてのWikiの活用です。
     
    草の根のメディアは、単に情報を無限に撒き散らすだけでなく、それをまとめる
    手法も確立し始めてきました。ライブ感溢れる情報 に一度触れてしまった人々は、
    もうライブ感のない商用メディア「だけ」の世界に戻ることは出来ないでしょう。
     
    私たちが今、目にしているのは、昔だったら世界に存在しなかったことになっている
    情報たちの集まりなのです。商用メディアが新聞、ラジオ、TV、そしてネットへと
    進化していく一方で、草の根メディアはその商用メディアの 「取りこぼし」 に対して
    オープンソース的な作業で徹底的にスポットライトを浴びせていきます。
    そして私たちはいまや、その「ライブ感」がないと不安になる世界を体感しているのです。

    CK@デジモノに埋もれる日々 @ckom
    ブログ「デジモノに埋もれる日々」「アニメレーダー」「コミックダッシュ!」管理人。デジモノ、アニメ、ゲーム等の雑多な情報をツイートします。



    投稿者 CK : 記事URL | コラム | | 2005/11/20 23:59


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    ▼ コメント ▼

    No.1874   投稿者 : hama   2005年11月22日 00:50

    >「ライブ感」がないと不安になる世界
    間違いなく、体感してますね。
    誰もがなんとなく持っている感覚が言葉として明確なイメージになると
    一気に広がると思います。
    WEB2.0のように、、、


    No.1881   投稿者 : うーん   2005年11月24日 03:54

    いつものことですが、本当にCKさんの物事を俯瞰して言葉に纏められる力には脱帽します。データのオープンソース化とライブ感については全く同意です。一方、Linuxの様にオープンソースを利用してビジネスを形成する方法がある様に、データのオープンソースの上でビジネスが出来るようになると面白いなぁ、と思っています。


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