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2005/01/04 18:40 - 2005/01/04

サーバ集中型コンピューティングの隠れた代償とは?

カテゴリ : コラム タグ :

    ■日立、社内業務でパソコン利用全廃・専用端末で情報漏えい防止
    http://www.nikkei.co.jp/news/past/honbun.cfm?i=AT1D2904C%2002012005&g=MH&d=20050103
     
    1/3の日経新聞の一面を躍らせた記事はコレでした。
    記事によると、今年3月までに2,000台を導入、年内には1万台に拡大、
    早ければ4年後にも30万台全てを切り替えるとのこと。新型端末はHDDが無く、
    データは全てサーバ側保存。端末は表示系と入力系だけを持ち、各端末は
    社員認証に通らないと電源も入らない仕組みになる、と記されています。
     
     日経の一面は8割引で読む
     
    くらいがちょうど良いのですが( ̄▽ ̄;) 流石にパソコン全廃までは
    いかなくとも、この方向に向けた何かしらの動きはあったのでしょう。
     
    ■McDMaster's Weblogさんの「あけましておめでとうございます。」では
    日立、社内業務でパソコン利用全廃・専用端末で情報漏えい防止 - NIKKEI NET
    MS とシトリックス、クロスライセンス契約を締結 -- Longhorn のコードも開示
    どうですか、この2つのニュース。点と線とでつながっていると思いませんか?

    と述べられており、Citrix MetaFrameを使ったソリューションを目論んでいるのでは
    ないかという推察をされています。日立は2003年4月からCitrixの重点パートナーであり、
    MetaFrameを使ったソリューション一式に含める形でHAサーバとFLORA端末を売り捌く
    新市場を作りたいという狙いがあるため、今回の発表はそれに先駆けて自社で導入して
    実績を作るという 「外販を見据えたパフォーマンス」 であるという見方ができます。
     
    上記のニュースが本当にMetaFrameの話なのかどうかは、あくまで憶測段階ですので
    その点はご注意ください。ちなみにMetaFrameとは、いわばVNCとかX-Windowと同様に
    表示・入力系だけを端末にやらせ、ソフトは全てサーバ側で処理させる機構のこと。
    Windows Terminal Serviceの拡張として機能し、豊富な管理ツールを揃えていたり、
    PDA等を含む多様な端末からのアクセスを実現したりするのが特徴です。
     
    ■シトリックス・システムズ・ジャパン、
     株式会社日立製作所からフレックス ソフトウェア ライセンス契約を受注
    http://www.citrix.co.jp/company/press/releases/20041224.html
     
    こんなニュースリリースも出ていましたね・・・。
     
    さて、「業務アプリはサーバ集中」「クライアントは表示・入力だけ」という
    NC(ネットワークコンピュータ)の頃から語られている夢の実現によって
    コンピュータの管理コストが削減できるというのは概ね正しいでしょう。
    特に 情報漏洩対策ウィルス対策 などの雑用に掛ける人的コストは激減する
    かもしれません(実際に「防ぐことができる」かどうかはまた別の話ですが・・・)。
     
    しかしその一方で、犠牲 になるものが1つあります。
    それは、社員個人1人1人が持つ パソコン作業環境の改善能力 です。
     
    今まで1人1台のパソコンを使っていた時代には、与えられたパソコンをある程度
    自由にすることができましたから、使いやすいフリーソフトなどを各自の判断で
    インストールして、使いやすい環境を整えていた人も多いことでしょう。
     
    ですが、サーバ集中型ではそうもいきません。もし管理者が制限を掛けなければ
    個々人が勝手にソフトをインストールして動かすことも可能になりますが、
    それではサーバ内に有象無象の環境が放り込まれるだけで、肝心の管理は
    ちっとも楽になりません。管理を簡単にするためには、バラバラの環境を許さず、
    個人の作業環境をできるだけ 画一化 する必要があります。するとこんな世界が・・・。
     
     「え、エディタに Meadow を使いたい? いや、我が社の指定エディタは
      メモ帳秀丸 だからそれを使ってくださいよ。
      メーラは Outlook ExpressBecky! にしましたから。決めました から。
     
      OperaIE があるじゃないですかIEが。
      こないだ散々ワガママ言ってたから、Firefox だけは入れてあげたじゃないですか。
      いや、Sleipnir とかダメですから。RSSリーダ とか業務には要りませんから。
     
      管理対象ソフト増やさないでください。WordExcelPowerPoint もあるでしょ。
      必要なソフトは全部用意してあげますから、あなたはそれ使ってればいいんです!」
     
    窮屈そうな作業環境ですね(´・ω・`) 書いていてちょっと凹みました。
    個人の自由度と企業のコスト効率はどちらが優先されるべきかといえば、当然企業のほうが
    優先されるべきでしょうから、その意味ではこのような管理も正しいのかもしれません。
     
    私がここで問題にしたいのは、従来、社員1人1人が自分なりの最適環境を模索する過程に
    於いて自然に行ってきた 「最新ソフトやそのトレンド動向との接触」 が失われ、また、
    それらを自分なりに活用して環境を構築するという スキル向上 の場が失われることです。
     
    「作業環境は与えられるもの」 という前提に立つと、社員1人1人は環境の改善に
    興味を持たなくなります。新しいソフトを試そうとすることは、IT管理部門にとっては
    迷惑以外の何者でもない のです。そこではIT管理部門自体が「そろそろアレも
    入れなきゃなぁ~」と重い腰を上げたときに初めて新ソフトが追加されるワケですが、
    それでは当然、トレンドを1歩2歩遅れてフォローする形になってしまうでしょう。
     
    業務がITと全く関係なく、「ITはただの道具だ!」と割り切れる企業ならそれでも構いません。
    でも、ITそのものが売り物である企業の社員は、この環境で育つことに不安を覚えるでしょう。
    ファイルサーバだって、タブブラウザだって、IMだって、RSSリーダだって、一部の物好きな
    社員が勝手に使い始めて、「それイイじゃん!」という話になって広まっていくものです。
     
    個人が勝手に色々試せる余地を残していて、誰かが良いものを見つけたら一斉に皆に広める、
    これはいわばオープンソース的(?)な業務環境改善プロセスと言えなくもありませんが、
    環境の画一化はそうした「環境自身の進化」の足取りを遅めてしまうかもしれません。
     
    よくあるWebの情報フィルタリングのお話もそうですが、外界との関わりを制限
    すれば制限するほど、社員は 「風通しの悪い場所」 で育つことになります。
    サーバ集中型の環境では、個人は「自ら新しいソフトと出会う機会」を奪われ、
    風通しが悪く(=ソフトウェアのトレンドに高いアンテナを張れなく)なります。
     
    もちろん「だから良くない」と安易に結論付けたいのではなく、管理コストの削減効果と
    比較した上でメリットのほうが高ければ、「やっぱり導入すべき」ということになるかも
    しれません。ただ、全体の最適化 を考えた結果、逆に 個が輝きを失う
    という可能性は、頭の片隅にでも残しておいたほうが良いかもしれませんね。

    CK@デジモノに埋もれる日々 @ckom
    ブログ「デジモノに埋もれる日々」「アニメレーダー」「コミックダッシュ!」管理人。デジモノ、アニメ、ゲーム等の雑多な情報をツイートします。



    投稿者 CK : 記事URL | コラム | | 2005/01/04 18:40


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    ▼ コメント ▼

    No.286   投稿者 : 剣士   2005年1月 5日 23:30

    一元化・・・

    どこにでも押し寄せる波ですね~・・・
    多様な職業のいる仕事場では辛いものが有ります。

    エクセルワードだけでいいでしょう?パワーポイント?必要ないでしょう?
    とか
    CAD?いらないでしょう?業者が持ってくるから?印刷してもらいなさい・・・
    とか・・・

    支給されるマシンがその仕事場で最適のスペックや環境を与えてくれない。
    となると、卓上に個人のPCと支給品のPCとか平行して存在する・・・
    可笑しな話です^^;

    CADソフト導入してもらっても、データーの重さに耐えれないとか・・・
    最近のデジカメのデーターは重いから固まるとか・・・

    て言うのは自分の環境だったりしますけど(つд;
    かくして、支給で使えないデーターは自分のパソコンでって・・・
    情報露営怖いですね~・・・セキュリティソフト買っとくかな(--;


    No.288   投稿者 : CK   2005年1月 6日 15:48

    ●剣士さん
    与えている側からすると「必要十分」を与えているつもりでも、与えられている側からすると、いつも全然足りないのですよね~。
    個が枷を外して自由に動くときの、良い意味での「想定外の進化」が全体の発展に寄与するところは大きいと思いますが、
    管理側からすると何故か「想定通りになるのが最も効率的」という、「万能管理」を信じた見方をしがちです・・・。

    ところで、足りない環境を個人の所有物で補うというのは1つの(悪しき)トレンドになりそうですね( ̄▽ ̄;)
    会社のネットはフィルタリングだらけだから自分のノートPCとPHSカードを持ち歩く社員、とか(泣)


    No.292   投稿者 : 剣士   2005年1月 6日 18:10

    >会社のネットはフィルタリングだらけだから自分のノートPCとPHSカードを持ち歩く社員、とか(泣)

    まさに私だw
    結構いたりします^^;
    なんせ、航空写真って重たいので支給PCでは開かないのです(つд;
    図面関係もたまに業者が10MB超えてるとアウトだったり・・・

    これからは、個々人のセキュリティー意識を教育必要かもしれませんね^^;
    ウィルスとかは個人PCだとネットワーク繋げないので影響は少ないですが~
    データー流出ってのはある意味恐怖ですから(--;

    トレンドにはせず、予算内で支給PCを使いやすくする方向も考えるのが
    与えられた部署での課題かな・・・部署で自由が利けばですが(涙)


    No.294   投稿者 : CK   2005年1月 7日 14:22

    ●剣士さん
    情報を守るためのコストというのは、本当に際限の無い戦いですから、神経質になっていると自滅が待っているような気がしますね~・・・。
    セキュリティベンダは「このシステムさえ入れれば!」と言いますが、マッチポンプの感が無きにしも非ずです(´・ω・`)
    結局は「企業は人となりを見て仕事を託す」「企業は社員からの尊敬を失わないようにする」という両面こそが本質であって、
    仕事を託した社員を徹底的に疑うソリューションというのがそもそも何か違うのですよねぇ。


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