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Technology, Product, and Sales - 幾度となく繰り返された狂想曲
[梅田望夫・英語で読むITトレンド]
10/19 - Jobsの復帰とiPod決算、そしてWozniak
「iPod」と「Apple」、これは今、全米のIT業界にとって最も華やかで、
最も羨ましがられている事例の1つだと思います。7-9月に於けるiPodの
販売数は200万台。4-6月の86万台にから倍増しています。
さて、「Apple絶好調!」な記事は他所に任せるとして、ここでは、
まずはJobsの近況についてだが、「Steve Jobsにイノベーションを聞く」
でご紹介したBusinessWeek誌のJobsインタビューについては、
その長文バージョンがアップされていた。
この一節が気になりましたので、ここでご紹介しましょう。
以前の梅田さんの記事
[梅田望夫・英語で読むITトレンド]
10/4 - Steve Jobsにイノベーションを聞く
では、Jobs氏が「重要なのは製品至上主義文化だ。セールス部門が力を持ち
すぎたために、製品部門が蚊帳の外に置かれ、イノベーションが衰退した」
と述べている部分を紹介しています。元になっているサマリ記事はこちら。
Business Week Online: Voices Of Innovation: Steve Jobs
このインタビューの全文が公開されましたが、同じ部分の記事が、
サマリ記事と比べてだいぶ深みのある話として読めるように思います。
ちょっと長いですが、私なりに意訳を試みましたのでご覧ください。
Business Week Online: The Seed of Apple's Innovation
Q: あなたが復帰した1997年の前の「混乱の10年」から得られる教訓は?
A: 技術指向の企業であっても、強烈な製品指向のカルチャが必要です。
多くの企業が優秀なエンジニアを山ほど抱えていますが、結局はそこに
強い「牽引力」が求められています。さもないと、優秀な技術がそこら辺に
プカプカと浮かんでいるのに、それを昇華させることができない。これが
アップルがしばらく見失っていたものです。面白いモノがいっぱい
散らばっているにも関わらず、強烈な「牽引力」が無かった。
多くの人が私に訊いてきます。この数年間アップルは沈んでいた理由は何か?
その責任を誰かの所為にするのは簡単でしょう。しかしそれはこの問題を
考える上であまり賢明とはいえません。アップルはGUIの分野で10年もの間、
独占的な存在でした。非常に長期間の独占です。
しかし何故その独占は崩れたのでしょう?考えてみてください。
製品開発者が良い製品を作り、そして企業は独占状態へと到達しました。
しかしその後、製品開発者は企業をそれ以上牽引する力を
持っていませんでした。ビジネスの南米展開など様々な施策を
打っていったのは、マーケティング部門の人々です。
自分自身の製品が登り詰めてしまったのに、製品開発は何にフォーカス
すれば良いのか?そう考えれば答えは自ずとそうなります。
そうして異なるグループの人々が動き始めます。セールス部門 - それは往々
にして企業の動きを遅める原因です。IBMのJohn Akersは最たる例でしょう。
ある時、なんだかんだで結局は独占は崩れます。しかしいざその時になって
みると、製品開発者の人々は既に去っているか、発言力を失っています。
こうなると企業は大混乱の時を迎えます。生きるか死ぬかの瀬戸際です。
(意訳)
Jobs氏がフォーカスする「product」の有りよう、その背景として存在するのは
Technology - Product - Sales の3者の構図です。
この上の節の前半では、私にはJobs氏がこう言っているように聞こえます。
「Technologyはとても大切だ。でも、Productとして昇華しなければ
売り物にならない。そこにはTechnologyと同じくらい難しい
innovationがある。それが”できる”のが私、Steve Jobsだ」
逆にTechnology、Productが必要十分に達して、企業がSalesにフォーカスした
時の危険性が上の節の後半で語られています。これは梅田さんのblogの通りです。
この他にも、Jobs氏のビジネスマインドを垣間見られる節がいくつも登場します。
「HPの人は良い『売り物』を作ろうとしていました。でもウチの若いのは
世界最高のPCを作ることだけに熱狂して、売ることには無関心でした。
ウチはもう一度、『売り物』を作る企業 にならなければなりません。」
「1.8インチHDDがApple製でないことは承知しています。我々はそれが
iPodのキーファクタだとは思っていない ですしね。」
などなど、ニヤリとしたい方は是非原文をご覧ください。
ところで、上で取り上げた「セールス部門が強すぎるとどうなるか」という
一節には、こんな 続き があります。見逃してはなりません。
Q: これはどんな産業にも起こることですか?
A: マイクロソフトを見てください。
今、マイクロソフトを引っ張っているのは誰ですか?
Q: スティーヴ・バルマーですね。
A: そう、セールス部門の人間です。以上、終了。
まぁ、アップルにはそういう事態が起こった、ということです。
マイクロソフトがinnovationを止めている、と。あのAppleの沈没のように、
マイクロソフトも気が付いたときには手遅れになる、と・・・?
コトの真偽は、私たちがその目で確かめていくしかありません。
投稿者 CK : 記事URL | コラム | | 2004年10月19日 14:18
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